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女性が輝く時代「働く」とはどういうことか
¥3,024
花村邦昭 著 四六判 上製 268頁 ¥2800+税 ISBN978-4-86251-188-1 C0030 「働く」ことに性差はない。 なのになぜサブタイトルに「女性が輝く時代」とあるのか? それはこれからの時代は女性こそが働く意味と価値を 真に体現してほしいという著者の願いがそこにあるからである。 目次 はじめに 12 〈補注〉 「経営現象学」―非線形複雑系経営論 18 Ⅰ 「仕事」の流儀 31 1 経営という現象 32 〈補注〉アフォーダンス、アブダクション、アテンダンスほか用語解説 37 2 “いのち”の営み 65 3 関係的自立 70 〈補注〉「強い自己」と「強い会社」 74 4 上司・同僚・後輩との関係 85 5 多様性・複雑性のマネジメント 89 〈補注〉「零度のマネジメント」 93 Ⅱ 「卓越」という生き方 97 1 「卓越」とは 98 〈補注〉卓越と崇高 102 2 中堅社員のあり方 103 3 管理職社員のあり方 107 4 経営幹部社員のあり方 112 5 経営トップのあり方 116 《補論》 私のサラリーマン生活―体制内非体制派という生き方 120 Ⅲ 「生きる」とは 153 1 魂の自由を生きる 154 2 「美」を生きる 157 3 統合的自己を生きる 159 4 ワーク・ライフ・バランスを生きる 163 5 家族・家庭・地域を生きる 167 6 「公共」を生きる(一) 171 「公共」を生きる(二) 175 「公共」を生きる(三) 179 〈補注〉「卓越者」による〈英知公共圏〉の経営 183 7 高齢化社会を生きる(一) 189 高齢化社会を生きる(二) 193 8 男女共同参画社会を生きる 196 9 「女性性」を生きる 201 《補論》 現代の「良妻賢母」 205 Ⅳ 「自分」を生きる 235 1 自分は嘉されている 236 2 自分はハタラキである 240 3 自分を信じる 244 4 自分を活かす 246 5 自分を超える 248 おわりに……若者へのメッセージ 251 参考文献 255 あとがき 265 執筆者など 1933年、福岡県生まれ。学校法人大妻学院理事長。東京大学経済学部卒業。(株)住友銀行(現三井住友銀行)専務取締役を経て、1991年、(株)日本総合研究所社長に就任。会長を経て現在同社特別顧問。2007年、学校法人大妻学院常任理事に就任。2008年より現職。著書に、『知の経営革命』(東洋経済新報社2000年、日本ナレッジマネジメント学会賞受賞)、『働く女性のための〈リーダーシップ〉講義』(三和書籍2013年)。『女性管理職のための<リーダーシップ>セミナーQ&A』(三和書籍2014年)。『生命論パラダイムの時代』(ダイヤモンド社1997年、レグルス文庫1998年)。他に電子出版として『大妻コタカ 母の原像』(http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=49)『大妻良馬の人と思想──忘私奉公の生涯』(http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=1)がある。
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日本留学と東アジア的「知」の大循環
¥4,752
国際日本学とは何か? 法政大学教授 王敏 編著 A5判 上製 444頁 ¥4400+税 ISBN978-4-86251-170-6 C3036 古代・中世・近世・近代、そして現代。それぞれの時代において、日本と東アジア各国とは、文化的・思想的、あるいは歴史的にどのような影響を与え合ってきたのか? その中で形作られた自他の「日本意識」の共通性と相違とは? 勝海舟の中国観、周恩来、郭沫若ら中国人留学生の日本体験と日本観など、東アジアにおける「知」の大循環を探求する。 目次 序論 東アジアの相互認識を映し出す参照枠(王敏) 第一部 岐路に立つ日本と東アジアに結ばれた「知」の横糸 日本古代・中世の教育と仏教(大戸安弘) 勝海舟の中国観(上垣外憲一) 長崎の唐通事とその子孫(陳東華) 朝鮮時代の中人と公共性(李南姬) 凡父・金鼎卨の風流精神に現れた統合論と公共倫理(秦敎勳) 第二部 東アジアへ「日本意識」の変容 如何にして「東アジアから考える」か?(黄俊傑) 日本語は易しいか(沈国威) もう一つの実学(陳毅立) 禹王(文命)遺跡の語る日本と中国の文化交流史(大脇良夫) 「越境」のアジア主義観(姜克實) 第三部 百年後の検証・中国人の日本留学および、その日本観 傅抱石の日本留学とその影響(廖赤陽) 何香凝と日本留学(竹内理樺) 郭沫若の日本体験と詩歌創作(藤田梨那) 周恩来の中日関係観(曹応旺) 法政速成科のメタヒストリー(古俣達郎) 終論 韓国、中国(朝鮮族を含む)と、日本における道徳教育の現状をめぐる一考察(王敏) 執筆者など 【編著者】王 敏(わん・みん)中国・河北省生まれ。法政大学教授。比較研究(社会と文化)と日本研究、宮沢賢治研究が専門。2009年、文化庁長官表彰を受ける。主要著書『日本と中国─相互誤解の構造』、『宮沢賢治、中国に翔ける想い』、『宮沢賢治と中国』、『要訳 紅楼夢』、『東アジアの日本観』など多数。
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東アジアの中の日本文化
¥4,104
国際日本学とは何か? 王 敏 編著 A5判 上製 462頁 ¥3,800+税 ISBN978-4-86251-155-3 C3036 日本、中国、韓国はいかに理解しあえるか? ますます多元的になる時代、東アジアにおいて「経済大国ニッポン」とは違った、まったく新しい「日本意識」を形成することができるのか。 本書は、日中韓の研究者による日本文化研究を収録。宮沢賢治の文学やアニメーション、京都学派の哲学・思想など、多角的に東アジアにおける日本意識を探求する。 東日本大震災を経て生まれ変わろうとする日本、そして国境を越えた相互研究の努力が、東アジア原風景の共有へと結実してゆく。 目 次 序論 〇東アジア、中国における日本研究の現在 王 敏 ─2011年度の研究活動を中心に─ 第一部 中国における日本研究の現在 ─『日本現代化歴程研究叢書』について (2010年、中国・世界知識出版社刊行)─ 〇中国日本史学会の成立と発展 何 山文(翻訳:相澤 瑠璃子) 〇近現代日本経済の発展段階的考察 郭 勇 ─楊棟梁著『近現代日本経済史』の査読を通じて─ 〇中国における日本政治研究の視座に関する一考察 及川 淳子 ─王振鎖・徐万勝『日本近現代政治史』を読む─ 〇対日警戒論の歴史的脈絡をたどる 馬場 公彦 ─米慶余『日本近現代外交史』を読む─ 〇経済的近代化と社会的近代化の均衡への問いかけ 李 潤沢 ─李卓『日本近現代社会史』の意義と成果─ 〇隣人の目線で見た『日本近現代文化史』 姜 克實 〇日本近代美術史に関する一考察 川邉 雄大 ─彭修銀『日本近現代絵画史』を媒介として─ 〇劉岳兵著『日本近現代思想史』について 陳 毅立 〇日本研究の可能性 劉 迪 ─臧佩紅『日本近現代教育史』を媒介に─ 〇中国における日本文学史研究の新展開 楊 偉 ─王健宜『日本近現代文学史』をテキストに─ 〇中国における近現代日中関係研究の発展と限界 王 雪萍 ─最新日本研究成果『日本近現代対華関係史』を通じて─ 第二部 東アジアの中の日本文化 ─互いの「参照枠」として─ 〇アニメーション映画「グスコーブドリの伝記」を制作して 杉井 ギサブロー 〇なぜ、「雨ニモマケズ」が読まれているのか 王 敏 ─再生への日本文化の循環力─ 〇宮沢賢治における生命倫理 金 容煥(翻訳:金 英美) 〇中国における宮沢賢治の翻訳と普及 雷 剛(翻訳:相澤 瑠璃子) 〇「雨ニモマケズ」 賈 蕙萱(翻訳:朱 江) ─中日文化の相互補完関係について─ 第三部 日中韓における「共通性」への探求 ─「公共」という「公用語」に開かれた通路─ 〇『朝鮮王朝実録』に見える「公共」の用例の検討 片岡 龍 〇儒学の民衆化と公共幸福 呉 端 ─「士」、知識人、青年と民間社会の関係─ 〇日中間の相互認識とパブリックディプロマシー(公共外交) 王 敏 ─日中国交正常化40周年を迎える総合的討論を中心に─ 〇日本最大の経済パートナー・中国経済をどう見る 西園寺 一晃 第四部 日中韓文化関係の原点 〇東アジアの宗教と社会 橋爪 大三郎 〇19世紀東アジア各国の対外意識の比較 王 暁秋(翻訳:玉腰 辰己) 〇朝鮮半島の言語と中国語からの借用語の関係 オリビエ・バイルブル ─語彙を手がかりとした通事的分析─ (翻訳:鈴村 裕輔) 終論 〇日中韓の歴史的文化的共有性 王 敏 ─東アジア文化圏の接点─ 執筆者など 【編著者】王 敏(わん・みん)中国・河北省生まれ。法政大学教授。比較研究(社会と文化)と日本研究、宮沢賢治研究が専門。2009年、文化庁長官表彰を受ける。主要著書『日本と中国─相互誤解の構造』、『宮沢賢治、中国に翔ける想い』、『宮沢賢治と中国』、『要訳 紅楼夢』、『東アジアの日本観』など多数。
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希望の社会学
¥3,024
我々は何者か、我々はどこへ行くのか 山岸 健・浜 日出夫・草柳千早 編著 A5判 並製 275頁 ISBN978-4-86251-150-1 C3030 〈社会学〉は離島でもなければ孤島でもない。〈社会学〉は科学、哲学、文学、歴史学、芸術の諸領域、精神科学、人間科学、社会科学、などさまざまな領域や分野とさまざまな状態でつながり合っている。 人生をどのようにしてより広くより深く生きるのか。生きがいや楽しみをどこに見い出すのか。どのようにして希望に満ちあふれた日々を築いていくのか─。 本書は、人間の生と希望を考える、全く新しい社会学のテキストである。 目次 プロローグ 社会学の成立と展開 山岸 健 1.社会学の成立と展開 第1章 人間と大地/風景、音風景と音楽 ─トポスとホドス、希望をめぐって 山岸 健 1.人間について/人生と日常生活 2.社会学の立場とアプローチ、方法 3.人間と希望/トポスとホドス 4.人間と大地、音、音風景と音楽 5.社会学を学ぶ 第2章 身体・社会・太陽 草柳 千早 1.我々はどこから来たのか 2.社会と身体 3.感覚と相互作用 4.攪乱する身体 5.知識と身体 6.身体と自然 7.生の豊かさと身体 第3章 感情に触れる ─現代社会と感情 岡原 正幸 はじめに?どこへ行くのだろうか。 1.感情の時代 2.感情の社会学 3.感情資本と社会的不平等 4.感情管理力の格差 5.感情資本家と感情労働者 おわりに?映像社会学の試みから身体へ 第4章 だてマスク・自己・社会 ─相互行為論の視点から 櫻井 龍彦 はじめに 1.ある学生の体験談から 2.「表現─対─行為のディレンマ」が意味するもの 3.演技としての相互行為 4.演技・役割と自己 5.自己はどこにあるのか? ─相互行為から離脱すれば「本当の私」に出会える? 6.役割距離と自己 最後に 第5章 戦後家族の希望と、そのゆくえ 渡辺 秀樹 はじめに 1.戦後家族の芽生え;1950年代後半から60年代へ 2.〈プロフェッショナル・ハウスワイフ〉;日本型専業主婦 3.1959年の「日本の希望」 4.1959年にはじまった〈もうひとつの希望〉 5.戦後家族のゆくえ;希望の帰結 第6章 無印化する都市空間 近森 高明 1.無印化する都市空間 2.コンビニをめぐる習慣性と安心感 3.ネットワークと工学的調整 4.課金型環境としての無印都市 第7章 仕事と企業組織の変貌 鈴木 秀一 はじめに 1.「われわれ」はどこにいるか 2.「われわれ」はどこへ行くか 第8章 メディアとモビリティ─移動社会としての現代 田中 大介 1.メディアとモビリティ 2.メディアとしての場所 ─チュリンガとソングライン 3.場所としてのメディア─ネットワークとケータイ 4.移動的な社会とはなにか 第9章 災害─東日本大震災の復興に向けて 干川 剛史 はじめに 1.阪神・淡路大震災から東日本大震災へ 2.「ぼうさい朝市ネットワーク」から南三陸町支援へ 3.「南三陸町福興市」の展開 4.「灰干しがつなぐ被災地復興ネットワーク」 第10章 病いの語りと医療のまなざし─「病む」という経験の社会学のために 鈴木 智之 はじめに 1.「病い」の社会的構成 2.体験としての病い 3.「病い(illness)」と「疾患(disease)」 4.病む人の言葉 終わりに─病いの経験を聞くということ 第11章 生きられた老いの経験と語り 大出 春江 はじめに 1.老いと成熟 2.老いと近代化 ─近世における「楽隠居」を通して考える 3.現代社会における老い 4.生きられた老いの経験と語り ─日本とアメリカの比較から 5.老いを語ることと聴く力 第12章 死の社会的変容 ─伝統・管理・自己決定を越えて 澤井 敦 1.「千の風」になる意味 2.伝統的な死のかたち 3.近代的な死のかたち 4.後期近代の死のかたち 5.自己決定と伝統の狭間で 第13章 クロックタイムの成立と変容 浜 日出夫 1.遅刻 2.不定時法 3.クロックタイム 4.グローバル化 5.瞬間的時間 6.止まった時計 ─積み重なる時間 7.希望の灯り エピローグ ゴーギャン: 我々は何者か/人間と世界 山岸 健 1.我々は何者か/自然と文明 2.絵画作品/旅びと、ゴーギャンの方法と画風 3.未開と文明、文化/歴史の舞台と光景 あとがき 執筆者略歴 執筆者など 山岸 健(やまぎし たけし)*編者 プロローグ、1章、エピローグ 1934年11月7日、新潟県長岡市生まれ。慶應義塾大学名誉教授、大妻女子大学名誉教授。社会学博士。慶應義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程修了。 『社会的世界の探究 社会学の視野』慶應義塾大学出版会、1977年。『日常生活の社会学』NHKブックス309、1978年。『人間的世界の探究 トポス/道/旅/風景/絵画/自己/生活/社会学/人間学』慶應義塾大学出版会、2001年。『日常生活と人間の風景 社会学的人間学的アプローチ』三和書籍、2002年、そのほか。 山岸美穂とともに─『音の風景とは何か サウンドスケープの社会誌』NHKブックス853、1999年(共著)。『感性と人間 感覚/意味/方向/生活/行動/行為』三和書籍、2006年(共著)。 草柳 千早(くさやなぎ ちはや)*編者 2章 1959年、愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。文学博士。慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。 『「曖昧な生きづらさ」と社会 クレイム申し立ての社会学』世界思想社、2004年。『〈脱・恋愛〉論』平凡社、2011年。『若者の現在 政治』日本図書センター、2011年(共著)。『相互作用と身体の現前 ゴフマン共在分析の視点から』『社会学年誌』51号、早稲田社会学会、2010年。 岡原 正幸(おかはら まさゆき) 3章 東京都生まれ。慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学経済学部卒業、同社会学研究科博士課程修了。 『生の技法 文庫第3版』生活書院、2012年(共著)。『感情の社会学』世界思想社、1997年(共著)。『ホモ・アフェクトス─感情社会学的に自己表現する』世界思想社、1998年。『感情資本主義に生まれて』慶應義塾大学出版会、2013年。『地位と羞恥』S・ネッケル著、法政大学出版局、1999年(訳書)。 櫻井 龍彦(さくらい たつひこ) 4章 1971年、長野県佐久市生まれ。浜松学院大学現代コミュニケーション学部准教授。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。 『社会学の饗宴Ⅰ 風景の意味─理性と感性─』三和書籍、2007年(共著、山岸健責任編集、草柳千早・澤井敦・鄭瑛惠編)。「社会不安障害をめぐる新たな社会学的課題─性格と病理の間で─」『三田社会学』第16号、2011年。「社交不安障害の臨床社会学に向けて」『浜松学院大学研究論集』第9号、2013年。 渡辺 秀樹(わたなべ ひでき) 5章 1948年12月26日、新潟県糸魚川市生まれ。慶應義塾大学文学部教授。東京大学教養学部理科2類入学。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。 『いま、この日本の家族』弘文堂、2010年(共著)。『現代日本の社会意識;家族・子ども・ジェンダー』慶應義塾大学出版会、2005年(編著)。『現代家族の構造と変容』東京大学出版会、2004年(共編著)。 近森 高明(ちかもり たかあき) 6章 1974年生まれ。慶應義塾大学文学部准教授。京都大学博士(文学)。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。 『ベンヤミンの迷宮都市─都市のモダニティと陶酔経験』世界思想社、2007年。『無印都市の社会学─どこにでもある日常空間をフィールドワークする』法律文化社、2013年(共編、刊行予定)。『都市のリアル』有斐閣、2013年(共編、刊行予定)。 鈴木 秀一(すずき しゅういち) 7章 1955年、千葉県生まれ。立教大学経営学部教授。経営学博士。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。 『企業組織とグローバル化』世界思想社、2006年(編著)。『情報社会の秩序と信頼』税務経理協会、2006年(共編著)。『入門経営学』第3版、新世社、2011年(共著)。『入門経営組織』新世社、2002年(単著)。『経営文明と組織理論』増訂版、学文社、1997年(単著)。 田中 大介(たなか だいすけ) 8章 1978年、大阪府生まれ。日本女子大学専任講師。博士(社会学)。筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了。 『フラット・カルチャー』せりか書房、2010年(共著)。『無印都市の社会学』法律文化社、2013年(共著、刊行予定)。「車内空間の身体技法」『社会学評論』第229号、日本社会学会、2007年。 干川 剛史(ほしかわ つよし) 9章 1961年4月2日、群馬県生まれ。大妻女子大学教授。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得満期退学。 『公共圏の社会学』法律文化社、2001年。『公共圏とデジタル・ネットワーキング』法律文化社、2003年。『デジタル・ネットワーキングの社会学』晃洋書房、2006年。『現代社会と社会学』同友館、2008年。『情報化とデジタル・ネットワーキングの展開』晃洋書房、2009年。 鈴木 智之(すずき ともゆき) 10章 1962年、東京都生まれ。法政大学社会学部教授。慶応義塾大学社会学研究科博士課程単位取得退学。 『傷ついた物語の語り手 身体・病い・倫理』ゆみる出版、2002年(翻訳)。『ケアとサポートの社会学』法政大学出版局、2007年(共著)。『村上春樹と物語の条件』青弓社、2009年。『ケアのリアリティ』法政大学出版局、2012年(共著)。『眼の奥に突き立てられた言葉の銛』晶文社、2013年。 大出 春江(おおで はるえ) 11章 山梨県笛吹市生まれ。大妻女子大学人間関係学部教授。上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得退学。 『看取りの文化とケアの社会学』梓出版社、2012年(編著)。『データ対話型理論の発見』新曜社、1996年(共訳)。「出産の戦後史」『都市の暮らしの民俗学3 都市の生活リズム』吉川弘文館、2006年。「出産の正常と異常をめぐるポリティックスと胎児の生命観」『年報社会科学基礎論研究』第4号、ハーベスト社、2005年。 澤井 敦(さわい あつし) 12章 1962年2月28日、愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学法学部教授。博士(社会学)。 慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。 『カール・マンハイム─時代を診断する亡命者』東信堂、2004年。『死と死別の社会学─社会理論からの接近』青弓社、2005年。Routledge Companion to Contemporary Japanese Social Theory, Routledge, 2013(共編著)。 浜 日出夫(はま ひでお) *編者 13章 1954年、福島県生まれ。慶應義塾大学文学部教授。文学修士。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程中退。 『社会学』有斐閣、2007年(共著)。『被爆者調査を読む─ヒロシマ・ナガサキの継承』慶應義塾大学出版会、2013年(共編著)。
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ヴィクトリア時代の思潮とJ.S.ミル
¥3,024
文芸・宗教・倫理・経済 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科・教授 有江 大介 編著 A5判 並製 252頁 ISBN978-4-86251-149-2 C3030 本書は、ミルというヴィクトリア時代を代表する知識人を媒介に、時代の思潮全体をできる限り鳥瞰し各領域を架橋することを目指した。 とりわけ、わが国のミル研究では時代精神としての“科学” の影に隠れがちであった側面、功利主義・科学主義の反面であるロマン主義や宗教、文芸や古典趣味などについて、ヴィクトリア時代の文脈において捉え直すところに特色を出そうとした。併せて、現代の大衆社会、消費社会の原型が形作られたヴィクトリア時代を代表する思想家ミルの現代にとっての先駆的意義についても、わが国の研究では見過ごされがちであったその認識論、幸福論、正義論を通じて提示しようと試みた。 目次 第1章 J.S.ミルとロマン主義?ワーズワス、コールリッジ、カーライルとの関わり [泉谷 周三郎] Ⅰ ミルとワーズワスとの出会い Ⅱ ロマン主義と個人主義 Ⅲ イギリス・ロマン主義と『抒情歌謡集』 Ⅳ 貴重な交友と「時代の精神」 Ⅴ カーライル(1795-1881)との出会いと「現代の徴候」 Ⅵ ミルの「ベンサム論」と「コールリッジ論」 Ⅶ おわりに 第2章 ヴィクトリア期の時代思潮における中世主義と古典主義 [深貝 保則] Ⅰ 無意識のライバル:はじめに Ⅱ 中世への志向:社会評論と絵画を主な舞台として 1 意識過剰の苦悩から「仕事」の発見へ: T.カーライルとJ.ラスキン 2 ラファエル前派における「中世主義」: W.モリスとE.バーン=ジョーンズ Ⅲ ギリシア史論に現われた古典古代への志向:W.ミトフォードとG.グロート Ⅳ ヘブライズムとヘレニズム:M.アーノルドをむすびとして 第3章 イングリッシュ・ユニテリアニズムと?ヴィクトリア時代思想 [舩木 惠子] Ⅰ はじめに Ⅱ イングランドにおけるユニテリアン形成史 1 イングリッシュ・ユニテリアニズムの源泉 2 プリーストリーの『自然宗教と啓示宗教の原理』 Ⅲ J.S.ミルとプリーストリーの自然観 Ⅳ ハリエット・マーティーノゥとメアリー・カーペンター V おわりに 第4章 J.H.ニューマンの知識論?ヴィクトリア時代の信仰と科学 [有江 大介] Ⅰ はじめに Ⅱ ミルから見たオクスフォード運動 Ⅲ ニューマンの知識論:信仰と科学 1 宗教的知識と科学的知識 2 蓋然性とその超克への途 3 『承認の原理』:了解・推論・直観・確信 Ⅳ おわりに:ヴィクトリア時代の知的環境とニューマン 第5章 オウエン、トンプソン、J.S.ミル?ヴィクトリア時代のアソシエーション論 [安井 俊一] Ⅰ はじめに Ⅱ オウエンとトンプソンのアソシエーション論 Ⅲ ミルのオウエン主義批判?社会主義論の萌芽 Ⅳ オウエン主義とミル Ⅴ おわりに 第6章 J.S.ミルとS.スマイルズ─ヴィクトリア時代の思潮 [矢島 杜夫] Ⅰ ミルとスマイルズの時代 Ⅱ 意志の自由と自立 Ⅲ 人格の形成と人間幸福 Ⅳ ミルとスマイルズの社会問題 Ⅴ 中村敬宇による翻訳と明治日本 第7章 ジョン・スチュアート・ミルと直観主義形而上学 [大久保 正健] Ⅰ はじめに Ⅱ スコットランド哲学 1 ジョン・ロックの新哲学 2 観念論の深化 3 リードの自然的実在論 Ⅲ 人間知識の相対性 1 「無条件存在の哲学」 2 絶対者を認識すること Ⅳ 感覚主義認識論 1 ジェイムズ・ミルの『人間精神現象の分析』 2 「感覚の恒常的な可能性」 Ⅴ おわりに 第8章 J.S.ミルにおける徳と幸福 [水野 俊誠] Ⅰ はじめに Ⅱ 徳とは何か Ⅲ 幸福の手段としての徳/一部としての徳 Ⅳ 徳の快楽 Ⅴ 拡張された快楽主義 Ⅵ おわりに 第9章 J.S.ミルの経済思想における共感と公共性 [前原 直子] Ⅰ はじめに Ⅱ J.S.ミル共感論の基本概念 1 「共感」の基本概念と道徳哲学における公共性 2 アダム・スミス、J.ベンサムの共感論とミル共感論 Ⅲ J.S.ミルの共感原理 1 『自由論』における〈人間相互間の感情是認としての共感〉 2 『自由論』における〈「同胞感情」としての共感〉 3 『功利主義論』における〈「同胞感情」としての共感〉 4 〈利他的感情(=公共心)としての共感〉 Ⅳ J.S.ミルの経済思想における共感と公共性 1 〈知的道徳的美的エリート〉への共感と社会変革論 2 〈利己心の体系=人間的成長の体系〉における共感と株式会社論・経営組織論 3 〈公共心の体系=人間愛の体系〉における共感とアソシエーション論 Ⅴ おわりに 第10章 アマルティア・センにおけるJ.S.ミルの評価 [朝日 讓治] Ⅰ はじめに Ⅱ センの研究の足跡 1 センの生い立ちと教育 2 研究者としてのセン 3 学際的講義と研究者たちとの交流 Ⅲ センによる現代経済学の建設的批判 1 現代経済学の現状 2 「定型化された功利主義」批判 3 個人と他者 (1)「よい暮らし」と「アドバンテージ」 (2)「共感」と「コミットメント」 4 功利主義的人間観とセン 5 経済学と倫理学 Ⅳ 社会選択理論とJ.S.ミルの自由 1 アロウの不可能性定理 2 センの社会選択理論 3 自由とセン Ⅴ ケイパビリティの理論とその応用 1 ケイパビリティの萌芽 2 ケイパビリティと自由 Ⅵ センとJ.S. ミルの政治体制 Ⅶ おわりに 人名索引 事項索引 執筆者紹介 執筆者など 泉谷 周三郎(いずみや・しゅうざぶろう) 横浜国立大学・名誉教授 (共編著)『ヨーロッパの文化と思想』木鐸社、1989年。(単著)「J.S. ミルの正義論」『イギリス哲学研究』(日本イギリス哲学会)第27 号、2004年。 深貝 保則(ふかがい やすのり) 横浜国立大学経済学部・教授 (共著)『経済倫理のフロンティア』ナカニシヤ出版、2007年。 The Political Economy of Transnational Tax Reform: The Shoup Mission to Japan in Historical Context, (co-edition) Cambridge University Press, 2013 (forthcoming) 舩木 惠子(ふなき・けいこ) 武蔵大学総合研究所・研究員 博士(経済学) (共著)『ヴィクトリア時代におけるフェミニズムの勃興と経済学』御茶の水書房、2012 年。 (共著)『福祉国家と家族』法政大学出版局、2012年。 有江 大介(ありえ・だいすけ)(編者) 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科・教授 博士(経済学) (単著)『新装版 労働と正義』創風社、1994年。(単著)「‘sympathy’は公共性を導けるか─効用・共感・科学─」『哲学雑誌』(東京大学文学部)第125 巻797 号、2010年。 安井 俊一(やすい・しゅんいち) 「J.S. ミルの社会主義論とハリエット・テイラー」『三田学会雑誌』(慶應義塾大学経済学部)第96巻1 号、2003年。 矢島 杜夫(やじま・もりお) 博士(経済学) (単著)『ミル「論理学体系」の形成』木鐸社、1993年。(単著)『ミル「自由論」の形成』御茶の水書房、2001年。 大久保 正健(おおくぼ・まさたけ) 杉野服飾大学・教授 (単著)『人称的世界の倫理』勁草書房、2005年。(単著)「創世記における「創造」の概念」 『杉野服飾大学短期大学部紀要』第7号、2008年。 水野 俊誠(みずの・としまさ) 津田沼クリニック・副院長、慶應義塾大学・千葉大学・東邦大学講師。 M.D.、博士(哲学) (共著)『医学生のための生命倫理』丸善出版、2012年。(単著)「J.S. ミルの幸福論再論」 『哲学』(日本哲学会)第62 号、2011年。 前原 直子(まえはら・なおこ) 中央大学経済研究所客員研究員、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員、東洋学園大学人文学部招聘講師。 博士(経済学) (単著)「J.S. ミルの利潤率低下論と『停止状態』論」『季刊 経済理論』(経済理論学会)第47巻第3 号、2010年。(単著)「J. S. ミルの理想的市民社会論と株式会社論」『経済学史研究』(経済学史学会)第52巻2 号、2011年。 朝日 讓治(あさひ・じょうじ) 明海大学経済学部・教授 Ph.D. (University of Kansas, USA) (単著)『高齢社会の公共政策』日本優良図書出版会、2004年。(単著)「誰のための民営化か、何のための民営化か」『生活経済学研究』第32 号、2010年。
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写真で見る アジアの少数民族⑤ 【西アジア編】
¥3,780
森田勇造 文・写真 B5判 並製 145頁 ISBN978-4-86251-137-9 C1039 アラビア半島のような自然環境の厳しい乾燥した砂漠や荒野に生きる人々は、自然を征服し、他部族との戦いに勝ち、常に戦闘的態勢が必要であった。湿潤な日本の社会の自然環境とは異なった、大陸性気候で乾燥の厳しいアラブ諸国の人々は、今もイスラム教の戒律に従って、伝統的な共同体の規則を守っている。日本ではまだあまり紹介されていない西アジアの厳しい自然と人々の生活文化の一端を写真と文で紹介する。 目次 はじめに 1 オマーン 海とオアシス 女たちの宴 2 カタール 緑の園ドーハ 3 バハレーン 古墳群とエデンの園 4 クウェート ペルシャ湾の漁師 5 サウジアラビア 砂地で遊ぶ子どもたち ジェッダの旧市街 6 イエメン 首都サナアのバザール 天空の町ハジャラ 岩の上の宮殿ダル・ハジャル 双子の町シバームとコーカバン 荒野の防衛都市スーラ 7 キプロス 分断されたレフコシアの子どもたち 8 ヨルダン アンマンの子どもたちの遊び 文化遺産ペトラと自然遺産死海 9 イスラエル 街に子どもの見えないテルアビブ 10 トルコ 泥棒やスリの多いイスタンブール カッパドキア高原の自然と文化 11 アゼルバイジャン 火の町バクー 古代人の記録、岩面画 12 グルジア トビリシの熱い夜 13 アルメニア ゲハルド修道院に詣でる人々 執筆者など 森田 勇造(もりた ゆうぞう) 昭和15年高知県宿毛市生まれ 昭和39年以来、世界の諸民族の生活文化を踏査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。元国立大学法人東京学芸大学客員教授、現在、社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、博士(学術)、旅行作家。 〈主要著書〉 『日本人の源流を求めて』(講談社)昭和48年、『わが友、騎馬民』(学研)昭和53年、『日本人の源流』(冬樹社)昭和55年、『シルクロードに生きる』(学研)昭和57年、『「倭人」の源流を求めて』(講談社)昭和57年、『秘境ナガ高地探検記』(東京新聞社)昭和59年、『チンギス・ハンの末裔たち』(講談社)昭和61年、『アジア大踏査行』(日本文芸社)昭和62年、『天葬への旅』(原書房)平成3年、『ユーラシア二一世紀の旅』(角川書店)平成6年、『アジア稲作文化紀行』(雄山閣)平成13年、『地球を歩きながら考えた』(原書房)平成16年、『野外文化教育としての体験活動─野外文化人のすすめ─』(三和書籍)平成22年。
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写真で見るアジアの少数民族④ 【中央アジア編】
¥3,780
森田勇造 文・写真 B5判 並製 143頁 ISBN978-4-86251-131-7 C1039 中央アジアの大地は、草や木がほとんどなく、見わたす限り灰褐色で、乾燥した大変厳しい自然環境だ。有史以来、民族戦争や侵略行為の絶えることがなかった、民族と文化の坩堝と化した地域でもある。中央アジアの厳しい環境下で逞しく生きている人々の風俗習慣等の生活文化と、「ユーラシア大陸横断鉄道の旅」を、写真と文で紹介する。 目 次 はじめに 1イラン(平原の民、トルクメン) アルタイ系牧畜民トルクメン 平原に生きる知恵 女の仕事とファッション 妻としての理想的条件 子どもたちの遊びと仕事 結婚式とすもうと夜ばい 2イラン(避難民カザック族) カスピ海東岸のカザック族 3アフガニスタン 遊牧民、クチ族の女の戦略 騎馬民末裔の農耕民、ハザラ族 シルクロード時代の宿場町 4キルギス 古代の牧畜民が作った石人、バウバウ 5カザク 古代人の描いた岩面画 6ウズベク オアシス都市のバザール(市場) 魔法のランプ タシケントの子どもたちの伝承遊び 7ユーラシア横断鉄道の旅 朝鮮半島から天山を越えて 食料品があふれるアルマ・アタの市場 あり余る緑の大地 カザク米とアラル海 ウラルからロシアへ リスボンに夕日を見る 執筆者など 森田 勇造(もりた ゆうぞう) 昭和15年高知県宿毛市生まれ 昭和39年以来、世界の諸民族の生活文化を踏査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。現在、社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、国立大学法人東京学芸大学客員教授、博士(学術)、旅行作家。 〈主要著書〉 『日本人の源流を求めて』(講談社)昭和48年、『わが友、騎馬民』(学研)昭和53年、『日本人の源流』(冬樹社)昭和55年、『シルクロードに生きる』(学研)昭和57年、『「倭人」の源流を求めて』(講談社)昭和57年、『秘境ナガ高地探検記』(東京新聞社)昭和59年、『チンギス・ハンの末裔たち』(講談社)昭和61年、『アジア大踏査行』(日本文芸社)昭和62年、『天葬への旅』(原書房)平成3年、『ユーラシア二一世紀の旅』(角川書店)平成6年、『アジア稲作文化紀行』(雄山閣)平成13年、『地球を歩きながら考えた』(原書房)平成16年、『野外文化教育としての体験活動─野外文化人のすすめ─』(三和書籍)平成22年。
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文人の系譜
¥4,104
──王維〜田能村竹田〜夏目漱石 氾 淑文 編著 A5判 並製 267頁 ISBN978-4-86251-128-7 C3090 文人画(南画)と漢詩の二本柱を考察の軸とし、夏目漱石に至るまでの陶淵明、王維、田能村竹田、正岡子規という日中文人の系譜を中心に、それまでの文人のライフスタイルなどを漱石がどのように継承したか、などの問題を明らかにする。 目次 序章 文人の系譜─王維〜田能村竹田〜夏目漱石 第一章 漱石と絵画 第一節 明治時代画壇の風潮 第二節 漱石と美術家達との交流 第三節 作家である漱石のもう一つの顔 第四節 アマチュア画家である漱石が理想とした絵画とは 第二章 田能村竹田から漱石へ─文人画を軸に 第一節 竹田の文人画にみる世界 (一)川や橋に拘る竹田の山水画 (二)竹田の山水画に描かれている人物 (三)竹田の山水画にみる主人公の趣味 (四)竹田の文人画から伝わってくる生活の匂い 第二節 漱石の南画が語る世界 (一)漱石の南画に描かれている人物 (二)桃源郷がモチーフとされる漱石の南画 (三)虚構でありながら写実的な漱石の南画 (四)結論 第三章 王維から漱石へ─文人画を介して 第一節 王維と漱石の接点 第二節 「詠われる」王維の文人画 第三節 俗社会に完全には背を向けていなかった王維 第四節 漱石の南画にみる主人公の内面 第五節 人懐こい王維、一人の時間と空間の場にこだわる漱石 第四章 陶淵明から漱石へ─隠逸精神を介して 第一節 陶淵明に傾倒していた漱石 第二節 「悠然見南山」にみる陶淵明の隠逸精神 第三節 「鳥」に成り切れぬ陶淵明 第四節 「ハーミット的」な漱石 第五節 『草枕』にみる隠逸精神 第六節 淵明に憧れながら再構築した漱石の隠逸精神 (一)淵明の桃源郷を彷彿させながら異質を見せる漱石の桃源郷 (二)漢詩にみる淵明と漱石それぞれの隠逸精神 第五章 漢詩にみる文人の友情─王維と裴迪・漱石と子規 第一節 文人の友情 第二節 王維の送別詩にみる裴迪との交流振り 第三節 漱石における子規の存在 第四節 裴迪を徹底的に労る王維・子規と労り合う漱石 第六章 自然に身を浸す王維/都会的な漱石─春に因んだ詩を中心に 第一節 春という季節にこだわる王維と漱石 第二節 王維の詩にみる春のイメージ (一)植物などによる風景描写 (二)鳥などの動物の登場 (三)人間の心境 第三節 漱石の題画詩 (一)植物などの風景表現 (二)鳥などの動物の登場 (三)人間描写 第四節 写実性を重んじる王維/想像性の豊かな漱石 第七章 題画詩にみる漱石の「文人」像─王維の『輞川集』との比較を通して 第一節 漱石と王維のもう一つの接点 第二節 王維の『輞川集』にみる虚と実 (一)視覚的表現の工夫 (二)『輞川集』にみる写実性 (三)聴覚的表現の多用 (四)幻想世界の展開 第三節 漱石の題画詩にみる漱石の「文人」肌 (一)詩の題材として最もよく扱われる竹 (二)春がモチーフとされる漢詩が圧倒的に多い (三)聴覚的表現が目立っている (四)人間に焦点を据える傾向 (五)室内に視点が据えられる詩が多い 第四節 実→虚構性を見せる王維の『輞川集』/虚→写実性を示す漱石の題画詩 (一)バラエティーに富んでいる聴覚的な表現 (二)写実的な王維/虚構性を見せる漱石 (三)自然3に目を向ける王維/自己を見詰める漱石 結論 文人の系譜にある漱石の「文人」像 (一)「悠然見南山」に倣いながら新たに生成した漱石の隠逸精神 (二)隠遁世界でありながら生活の匂いを感じさせる竹田と漱石の画 (三)裴迪を徹底的に労わる王維/子規と労り合う漱石 (四)南画(詩的絵画)及び絵画的漢詩にみる王維と漱石のアイロニー現象 (A)個への凝視 (B)実→虚である王維/虚→実である漱石 あとがき 初出一覧 参考文献
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写真で見るアジアの少数民族③ 【南アジア編】
¥3,780
森田 勇造 著 B5判 並製 143頁 ISBN978-4-86251-124-9 C1039 本書では、豊かな科学的文明社会で見失いかけている安全・安心・満足な生活のあり方を確かめるために、南アジアの自然と共に生きる母系的社会の人々の風俗習慣や衣食住などの生活文化を紹介する。 目 次 はじめに 1東インド(ナガランドの諸部族) 長老になるための振る舞いと石牽き チャカサン族の祭りとすもう 長寿者の多いメランコン村 エロティックな若者宿 キアムンガン族の踊り 首狩りとスポーツ コニャック族の言葉と風習 首狩り社会の女たち 2東インド(メガラヤ州カシ族の母系社会) 強い女と弱い男の社会 男たちの奉仕と放浪 3東インド(アルナーチャル・プラデシュ) ちょんまげを結うニシ族 4東インド(シッキム) ルムテク寺の青年僧 山の上の火葬場 魔除けと温泉 5ブータン 竜の国の踊りと歌 国技の矢を射る男たち ラマ教の歓喜天 パロ谷の 6ネパール シェルパ族の結婚と“どんちゃん” チベット系の祭りと野外劇 7北パキスタン ヒンズークシュ山中のカラシュ族 8西北インド ラダクのレーで夢を売る街頭商人 執筆者など 【著者紹介】 森田 勇造(もりた ゆうぞう) 昭和15年高知県宿毛市生まれ 昭和39年以来、世界の諸民族の生活文化を踏査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。現在、社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、国立大学法人東京学芸大学客員教授、博士(学術)、旅行作家。 〈主要著書〉 『日本人の源流を求めて』(講談社)昭和48年、『わが友、騎馬民』(学研)昭和53年、『日本人の源流』(冬樹社)昭和55年、『シルクロードに生きる』(学研)昭和57年、『「倭人」の源流を求めて』(講談社)昭和57年、『秘境ナガ高地探検記』(東京新聞社)昭和59年、『チンギス・ハンの末裔たち』(講談社)昭和61年、『アジア大踏査行』(日本文芸社)昭和62年、『天葬への旅』(原書房)平成3年、『ユーラシア二一世紀の旅』(角川書店)平成6年、『アジア稲作文化紀行』(雄山閣)平成13年、『地球を歩きながら考えた』(原書房)平成16年、『野外文化教育としての体験活動─野外文化人のすすめ─』(三和書籍)平成22年。
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ダライラマの般若心経
¥2,160
日々の実践 ダライラマ14世テンジン・ギャツォ 著 マリア・リンチェン訳 A5判 並製 212頁 ISBN978-4-86251-121-8 C0015 ダライ・ラマ法王が「般若心経」を解説!!法王は「般若心経とは、私たちの毎日を幸せに生きるための「智慧」の教え」と読み解く。 はしがき 大本『般若心経』 I 善き光に導かれて 今、伝えたい心 1.『般若心経』のエッセンス 「世俗の真理」と「究極の真理」 五蘊もまた、空である 「無我」の教え 二つの無我─「人無我」と「法無我」 二つの我執─「人我執」と「法我執」 「自我」が引き起こす怒り 智慧を育み、無知を晴らす 苦しみは取り除ける 2.心によき変容をもたらすために 幸せな人生を歩むための鍵①─倫理観 幸せな人生を歩むための鍵②─信頼関係、友情、やさしさ、思いやり 愛と慈悲の心がもたらす利点①─自分に自信が持てる 愛と慈悲の心がもたらす利点②─現実を正しく見極められる 怒りの対象物の九十パーセントは幻 世界を救うために必要なこと①─全体的(ホリスティック)な視野に立つ 世界を救うために必要なこと②─普遍的(ユニバーサル)な責任感を持つ 「健全な心」と「健康なからだ」 近代科学が関心をよせる仏教科学の顔 ニュートラルな心をコントロールする 3.Q&A 質問 1/テロと生死について 質問 2/チャリティ活動 質問 3/リーダーの資質 質問 4/望みを失ってしまった人の励ましかた 法王からの提言 II 『般若心経』の解説 希望へのみちしるべ 1.二十一世紀の仏教徒とは 仏教国としての日本 仏教の教えを日常生活の中で活かす よく勉強するチベット仏教 2.「自我」についての三つの質問 「自我」とは何か 「自我」にははじまりがあるのか 「自我」には終わりがあるのか 3.仏教の伝統と修行の道 ごくふつうの人間が仏陀になる 仏教の二つの伝統─パーリ語の経典とサンスクリット語の経典 般若経で説かれる「智慧」と「方便」の修行 4.ナーランダー僧院の偉大な学匠たち 釈尊の二つの真意を明らかにする ナーガールジュナの『中論』とその弟子たちによる注釈書 釈尊のお言葉を自分で分析して調べてみる 5.完成された智慧(般若波羅蜜)の心髄 苦しみの源は無知な心にある 深遠なる現われ─世俗の「現われ」と究極の「空」 「空」とは「他のものに依存している」ということ 五蘊もまた、その自性による成立がない ツォンカパによる「ある」ことと「ない」ことの分類 物質的な存在は、条件の集まりに依存して成立している 現実をあるがままに理解する 煩悩を滅する対策には確かな拠りどころが存在する 心の本質は汚れのない澄んだ水のようなもの 慈悲の心を日常生活の中で実践する 6.Q&A 質問 1/「如来蔵、仏性」と「空」について 質問 2/ビッグバンと「空」の関係 質問 3/命について 質問 4/過去の悩みを止めるためには 質問 5/仏教とテクノロジー III 仏陀の境地をめざすチベット仏教の教え 1.小乗、大乗、密教を総括したチベット仏教 チベット仏教の特徴 無上ヨーガタントラの正統性とその特徴 積み重ねられた深遠な修行 仏教の四つの哲学学派 経典を学び、三学を実践する 2.仏教の帰依 三宝に帰依する 小乗仏教における仏陀とは─歴史上の仏陀釈迦牟尼 大乗仏教における仏陀とは─最もすぐれた化身 仏陀の三つのおからだ─法身、報身、化身 二つの法身─自性身と智慧の法身 大乗仏教の帰依の特徴 密教の帰依の特徴 色身と法身を得るための実質的な因 「本源的な光明の心」を顕現させる─粗なレベルの意識の活動を止める 「本源的な光明の心」が現れるとき 秘密の帰依─脈管(ツァ)、風(ルン)、心滴(ティグレ) 父母尊の合体仏 3.菩提心を育み、完全なる仏陀の境地をめざす 完全なる仏陀の境地を得るためには 愛と慈悲の心を育む 輪廻の苦しみについて考える 悟りと四聖諦について考える 今生に対する執着を捨てる 徳の薫習 因果の法と帰依 ラマに頼り、師事する 4.有暇のある人間の生 すべての生きとし生けるもの 広い視野に立った見かたが人生を幸せにする 人間の欲深さがもたらす地球の危機 人間だけにできること─有暇のある生をどう使うべきか考える 5.三種類の人が実践するべき修行の道 小さな能力を持った人(小士)の修行の道 中位の能力を持った人(中士)の修行の道 大きな能力を持った人(上士)の修行の道 六波羅蜜の修行からタントラの修行へ 6.カーラチャクラタントラについて 無上ヨーガタントラの分類 「土台の三身」「修行道の三身」「結果の三身」 「土台の三身」─死の光明、中有(バルド)、生 無上ヨーガタントラの修行方法 カーラチャクラタントラの修行方法 カーラチャクラタントラの究竟次第 外・内・別のカーラチャクラ シャンバラ国とカーラチャクラタントラ 『般若心経』が説く「空」の智慧とカーラチャクラタントラ
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写真で見るアジアの少数民族② 【東南アジア編】
¥3,780
森田勇造 文・写真 B5判 並製 131頁 ISBN978-4-86251-118-8 C1039 信仰、儀式、衣装、祭礼、踊り、食事など、さまざまな民族の生活文化を、著者自らが単独取材し撮影した貴重な写真と文章で浮き彫りにする!第二巻は、インドネシア、ブルネイ、ミャンマーなどの東南アジアを紹介する。 目 次 はじめに 1(インドネシア) スラウェシ島のトラジャ族 木偶が立ち並ぶ涯墓 トバ湖のバタク族 2(ブルネイ) 世界で最も豊かな国 3(ベトナム) ムオン族の守護神 泰族の御霊屋 ザオ族の祖霊信仰 4(カンボジア) 女たちの収穫祭 結婚は見合い遊びから 5(マレーシア) マレーシアの大型こま 6(タイ) アカ族の鳥居のある村 千木やかつお木のある家 ヤオ族の風習 ヤオ族の精霊信仰 アジア南端のメオ族 入れ墨をするカレン族 7(ミャンマー) 古都パガン インレ湖上の村 頭に布を巻くパオ族 シャン族の保存食と発酵食品 執筆者など 【著者紹介】 森田 勇造(もりた ゆうぞう) 昭和15年高知県宿毛市生まれ 昭和39年以来、世界の諸民族の生活文化を踏査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。現在、社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、国立大学法人東京学芸大学客員教授、博士(学術)、旅行作家。 〈主要著書〉 『日本人の源流を求めて』(講談社)昭和48年、『わが友、騎馬民』(学研)昭和53年、『日本人の源流』(冬樹社)昭和55年、『シルクロードに生きる』(学研)昭和57年、『「倭人」の源流を求めて』(講談社)昭和57年、『秘境ナガ高地探検記』(東京新聞社)昭和59年、『チンギス・ハンの末裔たち』(講談社)昭和61年、『アジア大踏査行』(日本文芸社)昭和62年、『天葬への旅』(原書房)平成3年、『ユーラシア二一世紀の旅』(角川書店)平成6年、『アジア稲作文化紀行』(雄山閣)平成13年、『地球を歩きながら考えた』(原書房)平成16年、『野外文化教育としての体験活動─野外文化人のすすめ─』(三和書籍)平成22年。
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写真で見るアジアの少数民族全5巻セット
¥18,900
東京学芸大学客員教授 森田勇造 著 B5判 並製 ISBN978-4-86251-138-6 C1339 好評既刊写真でみるアジアの少数民族シリーズ全五巻セット(箱入り) 写真で見るアジアの少数民族① 【東アジア編】 写真で見るアジアの少数民族② 【東南アジア編】 写真で見るアジアの少数民族③ 【南アジア編】 写真で見るアジアの少数民族④ 【中央アジア編】 写真で見るアジアの少数民族⑤ 【西アジア編】
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写真で見るアジアの少数民族① 【東アジア編】
¥3,780
森田 勇造 文・写真 B5判 並製 139頁 ISBN978-4-86251-111-9 C1039 日本の民族的、文化的源流を求めて、アジアをくまなく歩いてきた筆者による、貴重な写真とその記録を掲載。第一弾はモンゴル、中国、チベット、台湾を掲載する。 目次 はじめに 1(北中国) モンゴルのお正月 モンゴルのオボ祭 相撲の源流 2(南東中国) シャ族 長寿村の食物 客家族の土楼 3(南中国) 生魚を食べる壮族 壮族の二次葬と祖霊信仰 越系民族が残した花山岩画 海南島・リ族の竹踊り 苗族の豊年祭 苗族の新嘗の宴 侗族の鼓楼と花橋 4(南西中国) サニ族の道具と食事と刺繍 雲南タイ族の正月料理 雲南諸民族の踊り 漢方薬の市場 5(西中国) 中国大陸縦断八千キロメートルの旅 チベットの風習 天葬を観る ウイグル族の葡萄 天山北麓のカザク族 6(台湾) アミ族の豊年祭 黒潮の民『ヤミ族』 執筆者など 【著者紹介】 森田 勇造(もりた ゆうぞう) 昭和15年高知県宿毛市生まれ 昭和39年以来、世界の諸民族の生活文化を踏査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。現在、社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、国立大学法人東京学芸大学客員教授、博士(学術)、旅行作家。 〈主要著書〉 『日本人の源流を求めて』(講談社)昭和48年、『わが友、騎馬民』(学研)昭和53年、『日本人の源流』(冬樹社)昭和55年、『シルクロードに生きる』(学研)昭和57年、『「倭人」の源流を求めて』(講談社)昭和57年、『秘境ナガ高地探検記』(東京新聞社)昭和59年、『チンギス・ハンの末裔たち』(講談社)昭和61年、『アジア大踏査行』(日本文芸社)昭和62年、『天葬への旅』(原書房)平成3年、『ユーラシア二一世紀の旅』(角川書店)平成6年、『アジア稲作文化紀行』(雄山閣)平成13年、『地球を歩きながら考えた』(原書房)平成16年、『野外文化教育としての体験活動─野外文化人のすすめ─』(三和書籍)平成22年。
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ネヴィルの共和主義的政体思想研究
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その『プラトン再生』を中心に 倉島 隆 著 A5判 並製 426頁 ISBN978-4-86251-108-9 C3031 近代初期イングランドにおける王位継承排斥法案危機期の共和主義的思想家であるヘンリー・ネヴィルの政体思想を主たる研究対象とし、その主著『プラトン再生』を再検討し、その重要性を再評価する。 序章 序論 1 ─本書の定立・課題の問題状況・分析視角─ 第一節 緒論─本書の定立─ 第二節 本書の課題の問題状況 第三節 本書の分析視角 第四節 結語─本書の構成─ 第一部 ネヴィルの共和主義的政体思想の時代的背景 第一章 『プラトン再生』の思想的背景 ─その「第一の対話」を中心に─ 第一節 緒論 第二節 ネヴィルの共和主義的政体思想の背景 第三節 ネヴィルの『プラトン再生』における背景─その「第一の対話」を中心に─ 第二部 イングランド国家とその病理 ─『プラトン再生』「第二の対話」を中心に─ 第二章 混合君主制思想 第一節 緒論 第二節 混合君主制思想 (一)その主著における本論の問題設定 (二)統治政体要論 1 社会契約的統治政体の起源論 2 家父長的統治政体の起源論 (三)君主制要論 1 絶対君主制論 2 広義の混合君主制要論 (1)絶対君主制における諸問題 (2)混合君主制要論 (i)その三要素のうちの貴族制と民衆政体の典型 (ii)三要素のうちの一つとしての民衆政体の優越 第三節 結論 第三章 イングランド統治政体論 第一節 緒論 第二節 イングランド統治政体論─主著の「第二の対話」の後半部を素材として─ (一)制限君主制と財産権との関連 (二)反聖職者主義と政教分離 (三)イングランド統治政体論 第三節 結び 第四章 イングランド統治政体の病理 第一節 緒論 第二節 イングランド統治政体の病理 (一)イングランドの統治政体と財産権 (二)イングランド統治政体の病理 第三節 結び 第三部 イングランドの統治政体の改革と庶民院優位主義的議会主権論 ─『プラトン再生』「第三の対話」を中心に─ 第五章 ローマカトリック教の増大論 第一節 緒論 第二節 「イングランド統治機構の改革」意図 第三節 イングランドにおける「ローマカトリック教の増大」論 第四節 結び 第六章 王位継承排斥法案危機論 第一節 緒論 第二節 王位継承排斥法案危機論 (一)ネヴィルによる王位継承論とヨーク公の王位継承問題 (二)ネヴィルによる王位継承論とモンマス公の王位継承問題 第三節 結論 第七章 イングランド統治政体の混乱問題とその改革論の前提 第一節 緒論 第二節 イングランド統治政体の混乱問題とその改革の前提 (一)イングランドの統治における国王と国民との乖離問題 (二)イングランド統治権力の移行に関する国王と議会との関連 (三)枢密院論 (四)国王大権問題 第三節 結び 第八章 イングランドの統治機構改革理論 第一節 緒論 第二節 イングランドの統治機構改革理論 第三節 結び 第九章 イングランドの統治機構改革と庶民院優位主義的議会主権論 第一節 緒論 第二節 イングランドの統治機構改革と庶民院優位主義的議会主権論 (一)統治機構改革と貴族院 (二)統治機構改革と庶民院 (三)統治機構改革と実際の政体の課題 第三節 結び 終章 結論 ─ ネヴィルの共和主義的政体思想 ─ 第一節 緒論 第二節 ネヴィルの共和主義的政体思想 (一)イングランド共和主義者としてのネヴィル (二)ネヴィルの庶民院優位主義的議会主権論 (三)イングランドにおける立憲君主制の原型─統治機構改革論─ (四)政教分離論としての反聖職者主義 第三節 結語 参考文献 あとがき 人名索引