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ガンコ親父の教育論
¥1,944
折れない子どもの育て方 公益社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、博士(学術)、民族研究家。 森田勇三 著 並製 256頁 ¥1800+税 ISBN978-4-86251-167-6 c0037 自信のない親と、戦後教育に喝! 今日の日本の若者は元気がない、責任感がない、意欲がない、忍耐力がない、協力・協調の社会性が弱いなどと言われています。しかし、それは子どもの社会的・人間的成長過程において、親・大人が役目を十分に果たしていないせい、そして、戦後の教育のあり方に問題があるからです。 長年にわたって世界の諸民族の生活文化を踏査しながら青少年育成活動を続ける著者が、少年期の子どもをもつ親や小中高等学校の先生、教育者のために、野外文化教育学的見地から、「日本のよさ」を継承し、たくましく生きることのできる青少年の育成論をまとめました。 目次 Ⅰ 青少年を元気にする知恵 一 日本的人材育成 二 信頼社会日本の継続 三 道徳心と気配り 四 文化的独立 Ⅱ 少年教育の知恵としての生活文化 一 少年を社会化する知恵 二 生活能力を高める生活文化 三 生活文化習得に必要な集団活動 Ⅲ 生活文化伝承のあり方 一 家庭による伝承 二 学校教育による伝承 三 自治体や地域社会による伝承 Ⅳ これからの国家的青少年教育の知恵 一 日本の安定、継続に必要な対応策 二 国際化への対応策 執筆者など 昭和15年高知県生まれ。昭和39年東京農業大学卒。 昭和39年以来、世界の諸民族の生活文化を調査し続ける。同時に野外文化教育の研究と啓発、実践に努め、青少年の健全育成活動も続ける。元国立信州高遠少年自然の家所長。元国立大学法人東京学芸大学客員教授、現在、公益社団法人青少年交友協会理事長、野外文化研究所所長、野外文化教育学会顧問、博士(学術)、民族研究家。
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女性管理職のための〈リーダーシップ〉セミナーQ&A
¥1,944
学校法人大妻学院理事長 花村 邦昭 著 四六判 並製 232頁 ¥1800+税 ISBN978-4-86251-168-3 C0030 ■「女性の社会進出」が推進される今、男性も必読!! ■「生命論パラダイム」にもとづく男女恊働時代のリーダー・管理職の在り方 女性管理職の割合を2020年までに30%程度にすること、公務員の女性比率拡大など、女性の社会進出を政府主導で推進している現在、従来の機械論パラダイム・男性性原理にもとづく権力行使的なリーダーシップは通用しなくなってきています。 本書は、生命論パラダイム・女性性原理にもとづくリーダーシップへの転換を、現場に即した具体的なQ&A形式で紐解きました。女性だけでなく、女性とともに働く男性にとっても必読の書です。 目次 一回 資本の原理 第二回 生命論パラダイム 第三回 男女共同参画社会 第四回 組織のダイナミクス 第五回 リーダーシップの内実 第六回 グルたちのリーダーシップ論 第七回 組織の病理と回復 第八回 リーダーシップの機能 第九回 卓越者リーダー 第十回 卓越性の位階秩序 第十一回 卓越者の評価と選抜 第十二回 聖徳太子の十七条憲法 補講一 暗黙知、ないしは暗黙次元の知について 補講二 関係的自立について 執筆者など 1933年、福岡県生まれ。学校法人大妻学院理事長。 東京大学経済学部卒業。(株)住友銀行(現三井住友銀行)専務取締役を経て、1991年、(株)日本総合研究所社長に就任。会長を経て現在同社特別顧問。 2007年、学校法人大妻学院常任理事に就任。2008年より現職。 著書に『働く女性のための〈リーダーシップ〉講義』(三和書籍2013年)、『知の経営革命』(東洋経済新報社2000年、日本ナレッジマネジメント学会賞受賞)。編書に『生命論パラダイムの時代』(ダイヤモンド社1997年、レグルス文庫1998年)。 他に、電子出版として、『大妻コタカ 母の原像』 (http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=49) 『大妻良馬の人と思想―忘私奉公の生涯』 (http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=1)がある。
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地図と年表で見る 日本の領土問題
¥1,512
日本大学名誉教授 浦野 起央 著 B5判 並製 112頁 ¥1400+税 ISBN978-4-86251-159-1 C0031 尖閣諸島問題、竹島問題、北方領土問題を中心に、日本の領土・領海・領空に関する気になるポイントをビジュアルにわかりやすく整理して紹介しました。 ○そもそも、どんな条件がそろえば領土か? ○相手国はどういう根拠で領土主張しているのか? ○世界の国は、日本の領土紛争をどう見ているか? ○日本の国境防衛はどうなっている? など、要所を的確に解説。 また、日本の防衛体制や特異な国境認識、そして、琉球諸島、沖縄トラフまでも狙う中国の動向といったことまで網羅したおすすめの1冊です。 【目次】 巻 頭 日本の領土問題の「いま」 第1章 そもそも領土・領海・領空とは何か? 第2章 尖閣諸島問題 海洋の権益と資源を狙う中国 第3章 竹島問題 韓国の実効支配が続く 第4章 北方領土問題 ロシアからの返還は実現するか? 第5章 日本の国境防衛 執筆者など 1955年、日本大学法学部卒業。政治学博士。 日本アフリカ学会理事、日本国際政治学会理事、アジア政経学会理事、国際法学会理事、日本平和学会理事を歴任。現在、日本大学名誉教授、北京大学客座教授。 〈主要著書〉 主な著書に、『資料体系アジア・アフリカ国際関係政治社会史』『現代における革命と自決』(パピルス出版)、『ジュネーヴ協定の成立』(巌南堂書店)、『ベトナム問題の解剖』(外交時報社)、『パレスチナをめぐる国際政治』『現代紛争論』『新世紀アジアの選択——日・韓・中とユーラシア』『日・中・韓の歴史認識』(南窓社)、『中日相互認識論集』(香港社会学科出版社)、『釣魚臺群島(尖閣諸島)問題研究資料匯編』(勵志出版社/刀水書房)『国際関係理論史』『人間的国際社会論』『国際関係のカオス状態とパラダイム』『朝鮮統一の構図と北東アジア』(勁草書房)、『20世紀世界紛争事典』(三省堂)、『南海諸島国際紛争史』(刀水書房)、『ユーラシアの大戦略─3つの大陸横断鉄道とユーラシア・ドクトリン』(時潮社)、『世界テロ事典』『尖閣諸島・琉球・中国─日中国際関係史』、『冷戦・国際連合・市民社会——国連60年の成果と展望』、『チベット・中国・ダライラマ─チベット国際関係史』、『日本の国境[分析・資料・文献]』(三和書籍)、他多数。 訳書では、ダグラス・パイク『ベトコン』(鹿島研究所出版会)、クラウス・クノール『国際関係におけるパワーと経済』(時潮社)、ハッサン・ビン・タラール『パレスチナの自決』、張聿法・他『第二次世界大戦後 戦争全史』(刀水書房)、アラン・ラブルース/ミッシェル・クトゥジス『麻薬と紛争』(三和書籍)、他多数。
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人類はこの危機をいかに克服するか
¥1,944
地球環境・資源、人類社会への提言 安藤 顕、鈴木 啓允、瀬名 敏夫 共著 四六判 並製 256頁 ¥1,800+税 ISBN978-4-86251-166-9 C3030 国益で争うのは地球社会の自殺行為ではないか? 増え続ける世界人口、地球環境の悪化、水の汚染、食糧・エネルギー資源問題など、「宇宙船地球号」は存続の危機に立たされています。そして紛争・テロ・殺人といった人類社会のゆがみも広がりこそすれ、やむ気配はありません。これらの問題は、それぞれが複雑に絡み合い問題を根深いものにしています。 現在、我々人類は、GDPを国や社会の発展の基準に据え、国益を優先させながら、問題に当たろうとしています。しかし、解決の出口は見えないままです。 本書では幸福指数「GGH」を提示し、それをGDPに代わる新たな人類発展の基準とすることで、地球のサステイナビリティー(持続可能性)を高める提案をしています。 【目次】 序章 このままでは人類は地球に住めなくなる ――人類存亡の危機―― 第Ⅰ編 地球環境・資源のサステナビリティーの危機 第Ⅱ編 人類はこの危機をいかに克服するか GDPは危機を加速させる 終章 グローバル最大幸福 GGH
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命をひらく頭皮針
¥1,836
未来型治療で難病克服!! 自律神経免疫治療研究会会長、永野医院院長。医学博士。 永野剛造 著 A5判 並製 192頁 ¥1700+税 ISBN978-4-86251-165-2 C3047 頭皮針治療という治療法は、一般の方にはあまり知られていません。しかし実は、頭皮にあるツボは、健康になるための万能のツボ、奇跡のツボなのです! そこに鍼(はり)を刺すと、通常の西洋医療では治らなかった難病が、たちまちにして治ってしまうこともあります。著者の永野先生の治療によって快方に向かった患者さんの話は、テレビニュースでも紹介されました。 本書は、難病に悩む方だけでなく、より広く一般の方にも読んでいただけるように、植物状態などの深刻な状態から頭皮鍼治療で復活された方の症例エピソードや、医療において東洋医学・頭皮針が置かれている現状、未来的なエネルギー医学とのつながりまで、頭皮鍼治療の全貌をわかりやすくお伝えします。 目次 第1章 頭皮針ってなあに? 第2章 頭皮針治療との出会い 〜症例ルポ〜 第3章 円形脱毛症かと向き合う 第4章 頭皮針・論文で読む成果 第5章 頭皮針治療の展望と可能性 第6章 治療・図説篇 執筆者など 1950年、4人兄弟の末っ子として東京都に生まれる。周囲の人たちに可愛がられ、のびのびと育った少年時代には、日が暮れるまでサッカーに熱中(サッカーがまだメジャーになる前の時代)。やがて医者の子として自然の流れで医師を志し、慈恵医科大学に入学、1975年卒業。慈恵医大麻酔科、富士中央病院麻酔科(部長)などを経て1992年、渋谷区幡ヶ谷に永野医院を開業する。自由診療制をとり、西洋医学に「針」などの東洋医学を併用した治療を始める。頭皮針療法に波動療法や自律神経免疫療法を加えることにより、円形脱毛症やアトピー性皮膚炎などの治癒症例は膨大。脳血管障害の後遺症にも頭皮針を含めた統合医療を活用し、精力的に研究を続けている。「生まれ変わっても医者になり、この研究を完成させたい」と願うのは、ハマると徹底的に追究する一途な性格の表れか。お酒は呑まず、会話を楽しみながらゆっくり料理を味わうことが好き。一番の好物は日本料理。患者さんからは最近、「先生と話すとリラックスできる」と言われることが多いとか。自律神経免疫治療研究会会長。
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若杉文吉
¥2,484
日本のペインクリニック創設・発展に尽くした生涯 施無畏クリニック 院長 持田 奈緒美 編 四六判 上製 248頁 ¥2,300+税 ISBN978-4-86251-164-5 C3047 日本初のペインクリニックを開設した医師・若杉文吉の足跡をたどる。某総理の顔面神経マヒを治した星状神経節ブロック療法をはじめ、花粉症の治療、医療器具の開発でも活躍! 「巻頭言」 若杉文吉先生を語る本が完成いたしました。 日本のペインクリニックの生みの親で、育ての親でもある先生の輝かしい功績とともに、その生い立ちや卓越したお人柄を知ることができ、写真も豊富で大変すばらしい内容です。 若杉先生は、日本のペインクリニックが独り立ちしてさらなる発展をしていくことを見届けられた後、早々に表舞台を去り、一人の臨床医としてご自身の手で多くの患者を救おうと、晩年近くまで毎日二百名を超える患者の星状神経節ブロック療法を施行し続けられました。そのことにより、若杉先生に学会場などで接する機会が減り、その功績のみならず存在すら知らないペインクリニシャンを目指す若い医師が少なくないと聞いていました。 日本ペインクリニック学会 第四七回大会で「若杉賞」を設定したのも「若杉文吉先生あっての現在の日本のペインクリニック」ということを、改めて全会員に知らせる意味もありました。その大会で、本誌の資料ともなった若杉先生に関する特別展示のすべてを企画し、実行されたのが本編者の持田奈緒美先生であります。その展示の反響の大きさもあり、このたび正式に日本ペインクリニック学会、学会賞として「若杉賞」が制定され、第一回授賞式が日本ペインクリニック学会 第四八回大会(二〇一四年七月)で行われます。若杉文吉先生の継承者が受賞対象者であり、その賞にふさわしい方がこれから毎年選出されることになりました。 本誌の内容は、若杉先生と日本のペインクリニックの歴史を理解するうえで大変貴重なものであり、若杉先生のペインクリニック以外の領域の医学会への多大なる貢献も記載さています。若い医師のみならず、経験豊かな医師も十分に興味のもてる内容であふれており、またペインクリニシャンのみならず他科の医師、および一般の方々も読めるように随所に工夫が凝らしてあります。ぜひ多くの方々の一読を推奨いたします。 若杉文吉先生の最後のお弟子さんとして、若杉先生がお亡くなりになるまで、献身的にお世話をされ、いまだ高いレベルで若杉イズムを継承されて日々の臨床に励んでおられます、施無畏クリニック院長の持田奈緒美先生には、本誌発行の御尽力に対しまして、日本ペインクリニック学会全会員を代表して、心から敬服し御礼申し上げます。 二〇一四年三月吉日 獨協医科大学越谷病院麻酔科 奥田泰久 目次 若杉文吉の足跡(略歴) 1 東京大学麻酔科にペインクリニック外来創設 我が国におけるペインクリニック発足 関東逓信病院ペインクリニック科の23年より 麻酔科外来の意義と役割 2 写真で綴る関東逓信病院時代 3 若杉文吉が語る思い出 奥田泰久教授によるインタビュー 新潟大学から東京大学へ 東京大学麻酔科へ 東大ペインクリニック外来 ペインクリニック発足 人工呼吸器の開発 アレルギー性鼻炎について デルマトームについて SGBについて 顔面神経麻痺について 「若杉賞」について ヨット部の思い出 4 若杉による発明 あの頃、必要に迫られて考案した 手動人工呼吸器 エーテル、フローセン濃度表 光の点滅による血圧測定装置 骨折整復器 全油圧駆動手術台 手術台付属器具 若杉考案 医療器具・器械パンフレット 5 デルマトーム 関東逓信病院におけるデルマトーム作成の歴史 菊地博達 若杉氏のデルマトーム 長櫓 巧 6 顔面神経穿刺圧迫法 顔面けいれんについて 手技の実際 7 花粉症 新聞掲載記事 8 若杉ウール靴下 水虫は全羊毛靴下で無症状 100%ウール靴下と水虫 9 発刊されたたくさんの書籍 雑誌「ペインクリニック」 雑誌「ペインクリニック」第6巻 第1号 図解痛みの治療 神経ブロック療法を中心として ペインクリニック 神経ブロック法 ペインクリニック診断・治療ガイド 星状神経節ブロック療法 —安全な手技確立と正しい理解のために— 鼻アレルギー 花粉症 を治す 革命的神経ブロック療法 星状神経節ブロック療法 星状神経節ブロック療法 10 患者からの手紙 アトピー性皮膚炎がウソのように消えた 不治と宣告されたメニエール病が治った 全身の脱力感と頻尿、顔のむくみが解消(自己免疫疾患) しつこい頭痛と縁が切れた アレルギー性鼻炎の地獄のような日々 湿疹、車酔い、飛蚊症、頭痛が解消 20年間苦しんだのどの異常感が消えた 11 東京慈恵会医科大学時代 御退任に寄せて 天木嘉清 定年退任して 12 写真で綴る武蔵野病院時代 13 若杉文吉「私の診察」 「私の診察」 問診について 14 最後の講演スライド 星状神経節ブロック療法の意義 15 星状神経節ブロック療法 星状神経節ブロック療法の適応疾患 星状神経節ブロック療法の特徴 星状神経節ブロック療法「序」 星状神経節ブロック療法の作用機序 16 写真で見る日本ペインクリニック学会第47回大会 17 若かりし日・・・ 主要論文・著書 新聞・雑誌掲載 講演,テレビ・ラジオ出演 執筆者など 1988年、広島大学医学部卒業。長野県の佐久総合病院で全科ローテーション研修後、東洋医学、産婦人科、内科の研鑚を積み、麻酔科医になる。NTT東日本関東病院(旧 関東逓信病院)ペインクリニック科へ移籍後、ペインクリニック専従。武蔵野病院ペインクリニック科を経て、2003年、施無畏クリニック開院。著書に「星状神経節ブロック療法―安全な手技確立と正しい理解のために―」がある。また、1994年よりバングラデシュでの医療活動を続けている。博士(学術 杏林大学大学院国際協力研究科)。
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年収300万円でもプチ資産家になれる!
¥1,490
ファイナンシャル・プランナー 水野 和夫 著 A5判 並製 160頁 ¥1380+税 ISBN978-4-86251-163-8 C0033 学校では教えてくれない、お金の殖やし方の常識と、賃貸マンション投資の実践シミュレーション! FP・ダンディ水野先生と2人の生徒の会話を読み進めるうちにマネー力がついていきます! 目次 第I部 ファイナンシャル・リテラシーを身につける 第1章 パラダイムシフト 第2章 NISAの有効活用と注意点 第3章 分散投資が基本 第4章 キャピタルゲインとインカムゲイン 〜多くの金融商品はキャピタルゲイン志向〜 第5章 プチ資産家への王道 〜インカムゲイン志向〜 第II部 誰でもできる賃貸マンション投資による資産形成 第1章 はじめにライフプランありき 第2章 プチ資産家への助走 第3章 賃貸不動産投資の仕組み 第4章 賃貸マンション投資のシミュレーション 第5章 いよいよ賃貸不動産投資 第6章 節税知識 執筆者など 1946年生まれ、東京都出身。横浜国立大学工学部電気工学科および同大学大学院工学研究科卒。エレクトロニクス・エンジニアとして国内外のメーカーに通算38年間勤務した後、2008年からFP(ファイナンシャル・プランナー)に転向。現在、個人事業としてFP業務を行うほか、NPO法人日本FP協会東京支部の運営委員として活動中。保有資格はCFP®、住宅ローンアドバイザー、および宅地建物取引主任者。 2008年のリーマン・ショックを契機に、家賃収入を目的とした賃貸不動産投資を始め、それによって老後資金の個人的不安を解消。その実績をもとに、将来の社会保障制度に不安を抱く若い人達にも賃貸不動産投資が長期的資産形成の王道であることに気付いてもらうよう、機会あるごとにセミナーを行ったりしている。
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日の丸ベンチャー
¥1,728
「和」のこころで世界を幸せにする起業家12人の物語 早川和宏 著 四六判 並製 304頁 ¥1600+税 ISBN978-4-86251-162-1 C0034 本書で紹介するベンチャー12社は、時流に乗って成功することのみを目指しているようなベンチャーとは一味も二味も違っている。「日本のため、世界のため」、社会のために誰かがやらなければならないことをやるという理念のもとで、持続的な価値を追求している企業だ。 その会社と経営者の物語は、人として企業人として、一人の日本人として生きる上での多くのヒントや知恵、夢や勇気、そして共感と感動に満ちている。 目次 序 章 「魔法の経営」十三年目の真実 第1話 ベンチャーの雄から平和の事業家を目指す「小松電機産業」 ❖ シートシャッター「門番」からhappy gate「門番」へ ❖ クラウドを先取りした水処理ネットワーク「やくも水神」で躍進 ❖ ハーグ「平和宮」百周年で、世界の平和に貢献した二〇人に選ばれる 第2話 地域起こしの優等生「磨き屋シンジケート」燕商工会議所 ❖ アップルiPodのピカピカの筐体で採用された技術 ❖ 「ビールがおいしくなる」マグカップ・タンブラーづくり ❖ 世界のツバメが誇る「メイド・イン・ツバメ」地域ブランドの展開 第3話 夢のマグネシウム電池で被災地、新興国を救う「アクモホールディングス」 ❖ 水を入れるだけで発電する非常用電池の決定版! ❖ 電気のない発展途上国に「アクモ電池」で電気と事業を ❖ 織田裕二主演・フジTV系ドラマ「Oh My Dad!!」のモデル? 第4話 エジソン電球を再現、その技術力で国を支え社会に貢献する「アーベル・システムズ㈱」 ❖ 電波の先にある電磁波の世界を追求する ❖ LEDの無限の可能性を引き出すオンリーワンの技術 ❖ 日の丸衛星「はやぶさ」の制御CPUを設計開発する 第5話 MY発電所キットを開発、急成長する和のソーラーベンチャー「株式会社Looop」 ❖ 自分でつくれる「MY発電所キット」で急成長する ❖ 「自然エネルギーをあなたのそばに」を理念にする ❖ 将来の夢は、「月や宇宙にも太陽光発電所を」 第6話 「J」を掲げ、ガンを狙い撃ちする特効薬の開発に賭ける「ジェイファーマ㈱」 ❖ ガン細胞を兵糧攻めにする抗ガン剤の誕生 ❖ 「日の丸」を背負うサッカーJリーグがヒントの社名 ❖ 診断・治療一体化戦略に基づく抗ガン剤療法を打ち出す 第7話 日本と日本語の特性を分析、世界に通用する耳・脳をつくる「ミミテックサイエンスアカデミー」 ❖ 幼児の耳を再現、学習効果を高める「ミミテックメソッド」 ❖ ミミテックによる自己啓発・能力開発効果 ❖ 全国でミミテックセミナー、脳と身体の能力開発セミナー 第8話 スポーツ人口世界一のバスケットボールビジネスの「㈱インディペンデンス」 ❖ ザ・バスケットボールアスレチッククラブ「ディーナゲッツ」 ❖ 名刺の肩書は「バスケットボール親善大使」「ペプシ親善大使」 ❖ いつか萬寿堂三代目として、アメリカにお団子を売り込む 第9話 外資系企業にはない日本式「商い」の力をWEB診断に生かす「株式会社プロモーション」 ❖ 教育より資質を重視する最強のWEB診断テスト ❖ 独自のビジネスモデル「おみこし理論」とは ❖ カンボジアのカジノホテル副社長は大富豪への道の第一歩 第10話 西洋家具に和のテイストを取り入れた畳ベッド、簀の子ベッドを造る「生活アート工房」 ❖ これまでにない形の「日本のベッド」でグッドデザイン賞 ❖ 畳ベッド「畳寝床」、簀の子ベッド「スリットベッド」で注目される ❖ 東京進出、代官山にショールームをオープン 第11話 日本の美「金魚アート」で 世界を魅了する「㈱エイチアイディー・インターアクティカ」 ❖ 観賞魚の世界の革命児として、金魚をアートにする ❖ フロリダのハーバーブランチ海洋学研究所「ORA」ブランドを扱う ❖ 東京日本橋の地域イベントの総合プロデューサーとなる 第12話 田中角栄の落とし子ベンチャー、国交省に泣かされる?「全国無水掘工法協会」 (現・NPO法人「NETIS新技術 活用協働機構」) ❖ 素人だからできた水を使わない画期的な「無水掘工法」 ❖ 国交省の新技術情報提供システム「NETIS」の推奨技術となる ❖ 障害者団体とのコラボによるNPOでの新展開が始まる 執筆者など 1948年生まれ。立教大学経済学部にてマルクスの哲学および弁護法・マックスウェーバーの社会学を学ぶ。卒業後、社会派ジャーナリストとして活躍。心の変革、社会の変革を目標に掲げ、幅広いテーマに取り組んでいる。ひとりシンクタンク「2010」代表。 主要著書として『魔法の経営』(三和書籍)、『会社の品格は渋沢栄一から学んだ』(出版文化社)など。訳書として、ミナ・ドビック著『ミラクル』(洋泉社)。
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癌 死病に非ず されどガン
¥2,160
田中 二仁 著 A5判 並製 160頁 ¥2000+税 ISBN978-4-86251-157-7 C0047 ガン診療と言えば、X線検査、ワクチン予防、切除手術、抗ガン剤・放射線治療というのが世間一般の見方。ガン診療の第一線でさえ、似たりよったりの認識です。 しかし、そんな「一般的」な診察・治療法が、かえって体の免疫力を弱め、ガンで死ぬ原因となっているのです。 本書の著者の行う「正樹堂方式」の診療は、西洋医学と東洋医学を統合した診察・治療を行い、多くの完治例を得てきました。 ガンの正体を、暴走を始めたおのれの細胞組織だと正確にとらえ、全身病・生活習慣病であるという認識のもとに免疫力を高めれば、予防も治療もできる病気なのです。 目次 第1章 癌とは? 第2章 正樹堂方式 第3章 癌の「合併症」 第4章 実績と解説 第5章 エピソード 第6章 癌診療再考 第7章 「正樹堂方式」の成立 第8章 日本の医療 最 終 章 執筆者など 【著者】 田中 二仁(たなか つぐひと) 1965年札幌医科大学卒業。東京女子医科大学日本心臓血圧研究所外科勤務の後、北米オレゴン州ポートランド市セント・ヴィンセント病院心臓外科、北米ミシガン州デトロイト市デトロイト・サイナイ病院外科などで世界の医師とともに治療にあたる。帰国後、国立大阪病院(当時)心臓外科、東京都立豊島病院心臓外科、独協医科大学胸部外科に勤務。1988年正樹堂医院を開設、さまざまなケースの癌患者の治療にあたっている。
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こころと体がラクになる魔法の5分セラピー
¥1,512
治面地 順子 著 A5判 並製 136頁 ¥1400+税 ISBN978-4-86251-160-7 C0077 ストレスマネジメントの専門家が考案した「5分でできる」「自分でできる」極上セルフ癒し処方箋(レシピ) 脳内をアルファ波にする音楽と腹式呼吸を使った体操やマッサージ 五感にはたらきかける色や香りのヒーリング効果を利用したセラピー 薬を使わずにメンタル面の不調を改善するワザ など、 心身を多面的に癒すために、各種の理論&方法論から、仕事の合間や自宅 でくつろぐちょっとした時間でも、一人で簡単にできるセラピー法を抽出しました。 「これまでセラピー本はたくさん読んできた」という人にも手に取ってもらいたい、新しい一冊です。 目次 Part1 アルファ波で極上リラックス 1-1 アルファミュージック 1-2 アルファビクス 1-3 アルファボディセラピー 1-4 アルファフットセラピー 1-5 耳ツボセラピー Part2 香りや色があなたを癒す 2-1 ハーブセラピー 2-2 アロマセラピー 2-3 カラーセラピー Part3 気づきが人生を変える 3-1 メンタルセラピー 執筆者など 【著者】 治面地 順子(じめんぢ じゅんこ) 成城大学、慶応義塾大学卒。日本大学大学院情報処理学科人間科学専攻、筑波大学大学院体育研究科スポーツ科学修了。日本航空国際線客室乗務員を務めた後、東京観光専門学校、東京スクール・オブ・ビジネスで教鞭をとる。1989年株式会社ジェイ・コミュニケーション・アカデミーを設立、代表取締役。こころと身体の健康づくりのため、リラクゼーション&ウェルネスをコンセプトに、さまざまな企業でビジネスマナー、ストレスマネジメント、メンタルヘルスなどの研修や講演会を担当している。健康保険組合連合会メンタルヘルスコンサルタント、国際ストレスマネジメント学会日本支部評議員。
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食事を変えれば病気は治る
¥1,728
活性酸素除去+酵素力アップで健康生活 鶴見 隆史 神崎 夢風 共著 B5判 並製 160頁 ¥1600+税 ISBN978-4-86251-158-4 C2347 日本の酵素栄養学の第一人者 鶴見先生と食医食理念の提唱者・活性酸素除去料理研究家 神崎先生の強力タッグが作る最高の健康料理ブック! 鶴見隆史医学博士は「病気の原因は酵素の浪費と酵素不足の食生活にある」との考えから、酵素食、鶴見式半断食の指導を行い、酵素栄養学を用いて多くの難治性疾患の治療にあたっている日本の酵素栄養学の第一人者です。 そして、食医食理念の提唱者である神崎夢風先生は、「万病のもと、老化の原因」といわれる活性酸素を除去する料理を他に先がけて開発。アトピーやメタボをはじめとした体の悩みを、食を通して改善してきました。健康料理学院の開設をはじめ、全国各地での講演や料理教室、各企業の健康料理に関する顧問、雑誌執筆やテレビ・ラジオ出演などを通じて、その理念を広め、ご活躍されています。 本書は、そのお二人の先生が協力して執筆され、「活性酸素除去+酵素力アップ」という体質改善・疾患治療をはかる上での、かつてない強力な食事療法を全国の読者へお伝えします。 目次 Part1 「腸」からつくる健康ライフ 第1章 酵素が免疫力の高い体を作る 第2章 免疫力は腸から生まれる 第3章 食物繊維で腸をクリーンにして、発酵食品で腸を元気づける 第4章 活性酸素は老化と万病のもと 第5章 ファスティング(断食)のすすめ Part2 手早く、おいしい、経済的! 体にいい「これで大丈夫」レシピ 執筆者など 【著者】 鶴見 隆史(つるみ たかふみ) 鶴見クリニック院長/NPO法人鶴見酵素栄養学協会理事長。1948年、石川県生まれ。金沢医科大学医学部卒業後、浜松医科大学にて研修勤務。東洋医学、鍼灸、筋診断法、食養生などを研究。西洋医学と東洋医学を融合させた医療を実践。米ヒューストンでディッキー・ヒューラ博士などから酵素栄養学を学ぶ。 病気の大きな原因は「食生活」にあるとして、酵素栄養学に基づくファスティングや機能性食品をミックスさせた独自の代替医療で、がんや難病・慢性病の治療に取り組み、多くの患者の命を救う。食養生や酵素栄養学に関する著書多数。 【著者】 神崎 夢風(かんざき むふう) 健康料理研究家、栄養士、食医食理念提唱者。1958年、宮崎県生まれ。1980年、食医食の理念に基づく健康料理学院を設立。活性酸素の除去料理を他に先駆けて開発、各地で料理教室やセミナーを開設。2005年、国際栄誉賞受賞。07年、NPO法人健康ルネサンス協会(日本食医食協会の前身)を設立、東京・赤坂にキッチンスタジオを開設。永谷園自然食レストラン餉餉及び「食医食これで大丈夫!弁当」開発の指導をはじめ、各企業の健康料理に関する顧問として活躍。
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東アジアの中の日本文化
¥4,104
国際日本学とは何か? 王 敏 編著 A5判 上製 462頁 ¥3,800+税 ISBN978-4-86251-155-3 C3036 日本、中国、韓国はいかに理解しあえるか? ますます多元的になる時代、東アジアにおいて「経済大国ニッポン」とは違った、まったく新しい「日本意識」を形成することができるのか。 本書は、日中韓の研究者による日本文化研究を収録。宮沢賢治の文学やアニメーション、京都学派の哲学・思想など、多角的に東アジアにおける日本意識を探求する。 東日本大震災を経て生まれ変わろうとする日本、そして国境を越えた相互研究の努力が、東アジア原風景の共有へと結実してゆく。 目 次 序論 〇東アジア、中国における日本研究の現在 王 敏 ─2011年度の研究活動を中心に─ 第一部 中国における日本研究の現在 ─『日本現代化歴程研究叢書』について (2010年、中国・世界知識出版社刊行)─ 〇中国日本史学会の成立と発展 何 山文(翻訳:相澤 瑠璃子) 〇近現代日本経済の発展段階的考察 郭 勇 ─楊棟梁著『近現代日本経済史』の査読を通じて─ 〇中国における日本政治研究の視座に関する一考察 及川 淳子 ─王振鎖・徐万勝『日本近現代政治史』を読む─ 〇対日警戒論の歴史的脈絡をたどる 馬場 公彦 ─米慶余『日本近現代外交史』を読む─ 〇経済的近代化と社会的近代化の均衡への問いかけ 李 潤沢 ─李卓『日本近現代社会史』の意義と成果─ 〇隣人の目線で見た『日本近現代文化史』 姜 克實 〇日本近代美術史に関する一考察 川邉 雄大 ─彭修銀『日本近現代絵画史』を媒介として─ 〇劉岳兵著『日本近現代思想史』について 陳 毅立 〇日本研究の可能性 劉 迪 ─臧佩紅『日本近現代教育史』を媒介に─ 〇中国における日本文学史研究の新展開 楊 偉 ─王健宜『日本近現代文学史』をテキストに─ 〇中国における近現代日中関係研究の発展と限界 王 雪萍 ─最新日本研究成果『日本近現代対華関係史』を通じて─ 第二部 東アジアの中の日本文化 ─互いの「参照枠」として─ 〇アニメーション映画「グスコーブドリの伝記」を制作して 杉井 ギサブロー 〇なぜ、「雨ニモマケズ」が読まれているのか 王 敏 ─再生への日本文化の循環力─ 〇宮沢賢治における生命倫理 金 容煥(翻訳:金 英美) 〇中国における宮沢賢治の翻訳と普及 雷 剛(翻訳:相澤 瑠璃子) 〇「雨ニモマケズ」 賈 蕙萱(翻訳:朱 江) ─中日文化の相互補完関係について─ 第三部 日中韓における「共通性」への探求 ─「公共」という「公用語」に開かれた通路─ 〇『朝鮮王朝実録』に見える「公共」の用例の検討 片岡 龍 〇儒学の民衆化と公共幸福 呉 端 ─「士」、知識人、青年と民間社会の関係─ 〇日中間の相互認識とパブリックディプロマシー(公共外交) 王 敏 ─日中国交正常化40周年を迎える総合的討論を中心に─ 〇日本最大の経済パートナー・中国経済をどう見る 西園寺 一晃 第四部 日中韓文化関係の原点 〇東アジアの宗教と社会 橋爪 大三郎 〇19世紀東アジア各国の対外意識の比較 王 暁秋(翻訳:玉腰 辰己) 〇朝鮮半島の言語と中国語からの借用語の関係 オリビエ・バイルブル ─語彙を手がかりとした通事的分析─ (翻訳:鈴村 裕輔) 終論 〇日中韓の歴史的文化的共有性 王 敏 ─東アジア文化圏の接点─ 執筆者など 【編著者】王 敏(わん・みん)中国・河北省生まれ。法政大学教授。比較研究(社会と文化)と日本研究、宮沢賢治研究が専門。2009年、文化庁長官表彰を受ける。主要著書『日本と中国─相互誤解の構造』、『宮沢賢治、中国に翔ける想い』、『宮沢賢治と中国』、『要訳 紅楼夢』、『東アジアの日本観』など多数。
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火鍼マニュアル
¥3,456
淺野 周 著 A5判 並製 152頁 ¥3,200+税 ISBN978-4-86251-156-0 C3047 鍼と灸は、昔から車の両輪だとされている。しかし、灸(直接灸)は熱く、その痛みに耐えられる人は少ない。そのため、温灸が生まれたが、直接灸と温灸とでは作用が違う。 一方、鍼の痛みにはほとんどの人が耐えられる。先端を炎で熱して施術する「火鍼」は、直接灸の効果を併せ持ち、調節経気、温通経脈などの治療作用がある。腧穴や部位に温熱刺激することで、身体の陽気を高め、正気を元気づけ、臓腑を調整し経気を激発し、経脈を温通させ、活気行気する。こうした火鍼の作用は、助陽補虚、昇陽挙陥、消癥散結、生肌排膿、除麻止痙、祛痛止痒など、さまざまな疾患を治療する。 「火鍼」は、直接灸の効果を併せ持つ鍼治療である。本書は火鍼による治療法を症例別に、 【病因】 【治療(ツボの位置と鍼の動かし方)】 【文献(中国の参考文献の和訳)】 【カルテ(火鍼による治療事例)】 【備考(その他の注意点)】 に端的に整理しまとめた。 《目次》 総論編 一.火鍼とは 1.火鍼の材質 2.火鍼の種類 二.操作方法 三.火鍼の運鍼 四.操作の特徴 五.火鍼操作を他の刺鍼手法と併用 六.火鍼の操作 七.火鍼の注意事項 1.火鍼の禁忌 2.注意事項 八.火鍼の練習 九.火鍼の原理と作用 1.火鍼治療の原理 2.火鍼の作用 十.火鍼の各流派 1.師氏の新九鍼の火鍼 2.賀氏三通法の温通法 3.壮医経筋の「燔鍼劫刺」 治療編 一.内科疾患 ・気管支喘息 ・シャックリ ・慢性胃炎 ・過敏性腸症候群 ・高血圧 ・脳梗塞 ・慢性腎炎 ・片頭痛 ・三叉神経痛 ・顎関節症 ・癲癇 ・後頭神経痛 ・顔面痙攣 ・顔面麻痺 ・坐骨神経痛 ・大腿外側皮神経炎 ・末梢神経炎 ・硬皮症 ・強直性脊椎炎 ・リウマチ熱性関節炎 ・関節リウマチ ・インポテンツ ・前立腺炎 ・前立腺肥大 二.外科疾患 ・イボ痔 ・裂肛 ・リンパ結核 ・頚椎症 ・背筋筋膜炎 ・慢性腰痛 ・慢性棘下筋損傷 ・五十肩 ・肩甲挙筋損傷 ・上腕骨外側上顆炎 ・急性リンパ管炎 ・腱鞘炎 ・神経線維腫 ・ガングリオン ・第3腰椎症候群 ・上臀皮神経痛 ・棘上靱帯と棘間靱帯の損傷 ・変形性膝関節炎 ・膝関節水腫 ・膝関節側副靱帯損傷 ・膝関節外傷性滑膜炎 ・ベーカー嚢胞 ・静脈炎 ・腓腹筋痙攣 ・アキレス腱滑液包炎 ・足関節捻挫 ・踵骨痛 ・急性乳腺炎 ・乳腺房増殖 ・乳腺線維腺腫 三.婦人科疾患 ・子宮付属器炎 ・子宮筋腫 ・生理痛 ・機能性子宮出血 ・外陰白斑症 四.小児科疾患 ・おねしょ ・小児喘息 ・流行性耳下腺炎 五.皮膚科疾患 ・扁平疣贅 ・伝染性軟肬 ・尋常性疣贅 ・尖形コンジローム ・帯状疱疹 ・円形脱毛症 ・湿疹(アトピー性皮膚炎・滲出型) ・神経皮膚炎(アトピー性皮膚炎・乾燥型) ・ジンマシン ・乾癬 ・皮膚掻痒症 ・尋常性白斑(白なまず) ・そばかす ・汗疱状湿疹 ・アテローム(粉瘤) ・わきが ・凍瘡(しもやけ) ・褥瘡 ・鶏眼(うおのめ) ・痤瘡(ニキビ) ・酒渣鼻 ・脂漏性角化症(老人斑) ・色素性母斑(アザ) ・皮膚癌 六.耳鼻咽喉眼科 ・結膜炎 ・麦粒腫 ・難聴と耳鳴 ・花粉症(アレルギー性鼻炎) ・副鼻腔炎(蓄膿症) ・扁桃腺炎 ・慢性咽頭炎 ・歯痛 ・口内炎 執筆者など 【著者紹介】淺野 周(あさの しゅう)中国医学翻訳家 鍼灸師(北京堂鍼灸)翻訳書『全訳経絡学』『全訳中医基礎理論』『全訳中医診断学』『全訳鍼灸治療学』『全訳鍼法灸法学』『全訳鍼灸医籍選』『実用急病鍼灸学』『鍼灸療法・治療編』『鍼灸療法・歴史と展望編』『鍼灸院開業マニュアル』『鍼灸院開業マニュアル・北京堂式治療のパターンDVD』(たにぐち書店)『鍼灸学釈難』『経外穴110選』『鍼灸実技71選』『急病の鍼灸治療』『難病の鍼灸治療』(源草社)『刺血療法(共著)』(緑書房)『完訳鍼灸大成』『刺鍼事故』『最新鍼灸治療165病』『美容と健康の鍼灸』『頭皮鍼治療のすべて』(三和書籍)略歴1956年 島根県生まれ1985年 学生時代に三寸三番を使った大腰筋刺鍼を開発1987年 明治東洋医学院鍼灸科卒1990年 北京中医学院針推系進修生終了1990年 地元の島根で北京堂を開業1998年 北京堂ホームーページを開設。治療法を公開2003年 東京にて後進に鍼灸治療を指導三寸鍼を使った大腰筋刺鍼で知られている。
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働く女性のための〈リーダーシップ〉講義
¥2,484
花村 邦昭 著 四六判 上製 272頁 ISBN978-4-86251-154-6 C0030 まえがき 「男女共同参画社会」が国策として提唱(平成11年6月「男女共同参画社会基本法」施行)されて以来十数年が経過しましたが実績はどうなっているでしょうか。たとえば、平成17年12月に閣議決定された第2次男女共同参画基本計画では、企業の管理職中の女性比率を2020年には30%にしようというのが目標でしたが、いまはまだ10・6%と低迷しており、先進諸国がいずれも31%を超えているのに比べて著しく見劣りしています。その他の諸指標で見ても、その進展ははかばかしくないというのが実情です。 では、どこに問題があるのでしょうか、世間の方はもちろんですが、はたしていまの若い女性に世のリーダー、師表となろうとする覚悟なり志がどこまであるかも問題です。 以下本講で言う女性リーダーとは、権力行使的な統帥型のリーダーの対極にある次のような参謀型リーダーのことです。 ① トップの経営判断に資するよう情報をタイムリーに編集してそれを必要部署に迅速かつ効果的に提供する状況創出型リーダー ② メンバーのやる気を喚起しそれを組織のパワーに結束させる組織統摂型リーダー ③ 組織の置かれた環境条件を的確に読み取ってそれを組織の最適行動に結びつける企画調整型リーダー もちろん、このような参謀型リーダーは女性に限られるわけではなく、男性でも参謀型リーダーの役割を担っている人は現にたくさんいます。それでもあえて女性リーダーをその範型として取り上げるのは、それが男性性(マスキュリニティ)よりも女性性(フェミニティ)により親和的だと言えるからです。 本講の狙いは、そういう観点から、特に女性の立場に立って、女性がリーダーとなるための主体的条件を探ることにあります。それによって従来どちらかと言えば男性性に傾斜した、いわば〈マスキュリニティ・リーダーシップ〉論を、女性性に根ざした〈フェミニティ・リーダーシップ〉論でいったん脱構築し、その上で男性性・女性性を超えた人間性に立脚する〈ヒューマニティ・リーダーシップ〉論を改めて構築しようということです。 21世紀は女性の世紀と言われます。わが国で十分に活かされていない最大の資源は女性力だとも言われています。これから世に出られる女性のみなさんに対する世間からの期待は大です。本講がそのようなみなさんに少しでもお役に立てるなら幸いです。 目次 開講 第一講 資本の原理 第二講 生命論パラダイム 第三講 男女共同参画社会 第四講 組織のダイナミクス 第五講 リーダーシップの内実 第六講 グルたちのリーダーシップ論 第七講 組織の病理と回復 第八講 リーダーシップの機能 第九講 卓越者リーダー 第十講 卓越性の位階秩序 第十一講 卓越者の評価と選抜 第十二講 聖徳太子の十七条憲法(その一) 第十三講 聖徳太子の十七条憲法(その二) 補講一 暗黙知、ないしは暗黙次元の知について 補講二 関係的自立について セミナー 総括質疑応答 執筆者など 【著者】 花村 邦昭(はなむら くにあき) 1933年、福岡県生まれ。学校法人大妻学院理事長。 東京大学経済学部卒業。(株)住友銀行(現三井住友銀行)専務取締役を経て、1991年、(株)日本総合研究所社長に就任。会長を経て現在同社特別顧問。 2007年、学校法人大妻学院常任理事に就任。2008年より現職。 著書に『知の経営革命』(東洋経済新報社2000年、日本ナレッジマネジメント学会賞受賞)。編書に『生命論パラダイムの時代』(ダイヤモンド社1997年、レグルス文庫1998年)。 他に、電子出版として、 『大妻コタカ 母の原像』 (http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=49) 『大妻良馬の人と思想―忘私奉公の生涯』 (http://www.ihcs.otsuma.ac.jp/ebook/book.php?id=1) がある。
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もうひとつのチャイナリスク
¥1,620
知財大国中国の恐るべき国家戦略 依久井 祐 著 四六判 並製 240頁 ISBN978-4-86251-153-9 C0034 匿名でなければ、書けなかった! 中国は、もはや陳腐な模倣品が横行するだけの困った国ではない。特許・実用新案・商標権を攻撃手段に変え、日本と世界から金をしぼり取る恐怖の国家へ変貌した。 [本書が警鐘を鳴らす、中国の知財囲い込み戦略・施策の一例] 輸入品、持ち込み品の暗号技術を開示させ、各国の秘密情報を丸裸にしようとする「商用暗号管理条理」 他者を攻撃し、金を得るための実用新案・商標出願 国家戦略の都合で改正され、過去に遡って適用される法律 中国人従業員の職務発明を後押し、日系企業の知財権獲得を妨害する「職務発明条例草案」 ベテラン日本人担当者をリクルートし、日本の特許情報を監視 クロスライセンス契約を利用した中国企業の知財利用権獲得スキーム 特許権を取得しても、中国企業を阻止できない「先使用権」の抜け道 ライセンサーの日系企業に多大な負担を課すライセンス契約 中国の憲法・法令を読めば、その戦略が手に取るようにわかり、対応策が見えてくるのだ! 有名電気機器メーカー幹部が、中国進出で目の当たりにした日本企業のビジネス展開の危機、そして対応策を惜し気もなく公開する。 《目次》 プロローグ 忍び寄る真のビジネスリスク 第一章 模倣の国から知財国家へ 模倣こそ国家戦略の基本 宣伝・広告が本物の証(あかし) 「義務としての商標」から「権利としての商標」、そして「商品としての商標」へ 「イノベーション国家」を目指す! 着々と進められる知財人材育成 清華大学の役割 政府調達も中国知財重視 強制的製品認証管理規定(CCC)や暗号規制の活用による外国知財掌握 攻撃に転じた中国企業 中国における商標問題 アップルまでもターゲット 第二章 国家戦略と法改正 中国ビジネスを理解する指針としての中国憲法 ビジネスに関わる中国憲法の概要とは? 崩れる「法の不遡及の原則」 中国特許法はなぜ生まれたのか? いよいよ出てきた国家戦略、それが「第三次特許法改正」だ! 徹底した発明者重視、とんでもない職務発明条例草案 産学連携に対する中国国家戦略 第三章 徹底した外資活用戦略 資金は外資誘致で 次は内陸地区の開発 中国産業を支えた日本企業の減損処理と設備売却 日本の「知財立国」思想は中国で花開く 第四章 金をかけずに知財を得る 日本の特許情報は宝の山 安易な対応、禍根を残す! 技術獲得のためのクロスライセンス 実用新案権の活用 驚くほど適用範囲の広い強制実施権 先使用権こそ中国企業の知財戦略 ライセンサー(日本企業)に負担の大きいライセンス契約 第五章 容易な進出、困難な撤退 派手な歓迎パーティー 曖昧な土地利用権 中方の合弁運営とは? 困難な合弁解消、撤退 第六章 これからの中国ビジネス戦略 ─中国と付き合うために 真のリスクは中国ビジネスを失うこと これからの技術情報流出と対策 工会(労働者団体)との連携による改善提案表彰制度の拡充 中国発明人口制度の導入と内規の改定 中国傘型会社の活用 グローバル知財信託の活用 エピローグ 今だからこそ大事な人としての相互理解 執筆者など 【著者プロフィール】 依久井 祐(いくい たすく) ペンネーム。 大手電機メーカー勤務。これまで、中国プラント輸出、中国合弁事業設立・合弁解消など日本企業サイドに立った中国ビジネスに数多く携わる。また、中国でのベンチャー支援、中国技術取引所設立支援等、中国サイドに立った各種プロジェクトにも関与する一方、中国の政府機関、大学において知財教育を実践した経験を持つ。さらに、これら大企業や政府機関のプロジェクトを通じた経験を活かし、中国の有名大学で客員教授を兼任後、日本の複数の大学で特に知的財産の評価、戦略を専門に講師を兼任している。 並行して、数多くの日本の中小企業の中国進出に対する中国知財コンサルティングも行ってきた。知財に関する著書、中国ビジネスに関する著書多数。
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日本の国境
¥10,800
【分析・資料・文献】 浦野 起央 著 A5判 上製 520頁 ISBN978-4-86251-152-2 C3031 ロシアとの北方領土問題、中国・台湾との尖閣諸島紛争、韓国との尖閣諸島紛争といった目を離せない領土紛争をはじめとして、対馬紛争や琉球諸島・先島諸島の帰属問題など、過去・現在にかけて日本は、周辺諸国との間にいくつもの領土問題を抱えてきた。 さらに、海底資源に各国の注目が集まるようになった現在、領土だけでなく領海・排他的経済水域に関わる外交交渉の重要性はいや増し、また、長距離核ミサイルの脅威によって領空と領土防衛に対する認識も高まっている。 本書は、これら領土・領海・領空に関する紛争とその外交交渉の経緯を、日本と相手国そして第三国の各時代の文献や法律条文・外交文書・声明文といった客観的資料を、豊富に掲載して分析するとともに、国境はどのように認識され、成立してきたのかという、議論の土台となる点についても資料をもとに冷静な考察を加える。 目次 はしがき 第1章 領土が問うもの 1、領土 2、領土の棲み分け―精神の国境 3、国家の境界 第2章 国境認識の射程 1、境界と国境 2、日本の内外 3,領土管理の形成 4、日本の国境認識 (1)太宰府と国境管理機能 (2)豊臣秀吉の朝鮮征伐とその意識 (3)日本型国境認識の原型 (4)「領土問題はない」との立論 5、列島文化と海洋国家の原点 (1)列島の文化 (2)海上の道 (3)沖縄起源論争 (4)沖縄の思想 6、日本の海防論 7、中華帝国朝鮮の領域考 8、中華世界の版図考 9、日本の辺境考 10、日本の統治領土 第3章 日本国境の成立 1、ヤマトの成立 2、初の国境画定 3、島国国家日本と対馬 4、国絵図と日本国境界 5、幕末維新期の国境画定 6、日本の領土購入建議 (1)南洋群島買収建議 (2)蘭領ニューギニア買収建議 7、海図の作製 8、日本近海の火山活動 9、日本の外邦測量 第4章 領土の帰属 1、領土の帰属 2、北方探険 3、領土問題─外交交渉と帰属確認 (1)当然的に領土の存在を認識される領土の確認 (2)住民の移動・交替・継続、生活圏の維持・変更による領土画定の確認 (3)領土支配をめぐる交渉の結果としての領土の確認 第5章 領土存在の確認 1、領土存在の確認 2、伊豆諸島 3、鳥島 4、隠岐 5、対馬 6、竹島 7、硫黄島 8、中ノ鳥島 9、昭和硫黄島 10、南鳥島 11、沖ノ鳥島 12、奄美諸島 13、吐?喇列島 14、大東島 15、尖閣諸島 第6章 領土画定と外交交渉 1、領土画定をめぐる外交交渉 2、小笠原諸島 第7章 領土支配と外交交渉 1、領土支配をめぐる外交交渉 2、琉球諸島 3、先島諸島 4、琉球・台湾法的地位論争 5、北方4島 6、北方領土交渉 (1)4島返還論 (2)2島譲渡論 (3)2島放棄批判論 (4)2島先行返還論 (5)3島返還論 (6)共同統治論 (7)面積2等分論 (8)千島列島全島返還論 (9)返還運動 (10)全面放棄論 (11)「北方領土不要論」論争 (12)3.25島返還論 (13)北方領土をめぐる世論 (14)北方領土をめぐるロシア住民の世論 (15)欧州議会の北方領土問題決議 (16)日ソ/日ロ交渉の総括 7、北方交流 第8章 領海・排他的経済水域 1、領海と排他的経済水域 (1)海洋の国際法秩序 (2)日本の海洋法秩序 (3)アジア海賊対策地域協力 2、日本の海洋開発 3、日本の200海里水域の海洋管理 4、東シナ海の石油開発 5、北洋地域及び北方領土周辺の排他的経済水域 (1)北洋漁業 (2)1956年日ソ漁業協定 (3)日ソ漁業協力協定 (4)日ソ漁業操業協定 (5)ソ地先沖合漁業暫定協定 (6)日ソ貝殻島昆布採取協定 (7)日ソ漁業協力協定 (8)日本漁船の安全操業枠組み協定 6、隠岐・韓国周辺の漁業専管水域と共同規制水域 (1)1965年日韓漁業協定 (2)日韓漁業協定の中断 (3)1998年日韓漁業協定 7、九州西方の排他的経済水域 (1)北部境界協定 (2)南部共同開発協定 8、沖縄西方の排他的経済水域 (1)中国の沖縄トラフ要求 (2)1955年日中漁業協定 (3)1975年日中漁業協定 (4)1997/2000年日中漁業協定 (5)東シナ海の漁撈混乱 9、沖ノ鳥島周辺排他的経済水域 第9章 領土防衛と対外認識 1、島嶼国家と領海 2、対馬海峡防衛 3、津軽海峡防衛 4、3海峡封鎖問題 5、海峡防衛 6、島嶼防衛 7、離島管理 8、竹島紛争 (1)日本の竹島固有領土論 (2)竹島の韓国所有論 (3)竹島放棄論 (4)韓国による独島囲込みと実効的支配 (5)竹島棚上げ論 (6)竹島領有紛争 (7)李明博韓国大統領の竹島上陸事件 7、尖閣諸島紛争 (1)釣魚台論争 (2)日本人の魚釣島上陸事件 (3)日本の先占領有論 (4)日本の尖閣列島中国領有論 (5)日本陰謀説と台湾事件 (6)中国の古来領土論 (7)中国武装船侵入事件 (8)灯台建設の外交事件 (9)保鈞運動 (10)尖閣諸島中国船衝突事件 (11)尖閣諸島国有化対立 (12)台湾漁業権要求の解決 (13)尖閣海戦 (14)中国海軍のレーダー照射事件 8、対馬紛争 (1)韓国の対馬領有論 (2)韓国の対馬領有運動 9、西南防衛計画 第10章 領空 1、日本の領空 2、与那国島の領空及び防空識別圏 3、領空侵犯 4、ミグ25事件 5、北朝鮮のミサイル発射実験 6、北朝鮮のミサイル脅威 執筆者など 浦野 起央(うらの たつお) 日本アフリカ学会理事、日本国際政治学会理事、アジア政経学会理事、国際法学会理事、日本平和学会理事を歴任。現在、日本大学名誉教授、北京大学客座教授。主な著書に、『資料体系アジア・アフリカ国際関係政治社会史』『現代における革命と自決』(パピルス出版)、『現代紛争論』『新世紀アジアの選択??日・韓・中とユーラシア』『日・中・韓の歴史認識』(南窓社)、『中日相互認識論集』(香港社会科出版社)、『国際関係理論史』『人間的国際社会論』『国際関係のカオス状態とパラダイム』『朝鮮統一の構図と北東アジア』(勁草書房)、『20世紀世界紛争事典』(三省堂)、『南海諸島国際紛争史』(刀水書房)、『世界テロ事典』『尖閣諸島・琉球・中国??日中国際関係史』、『冷戦・国際連合・市民社会??国連60年の成果と展望』、『チベット・中国・ダライラマ─チベット国際関係史』(三和書籍)、他多数。訳書では、ダグラス・パイク『ベトコン』(鹿島研究所出版会)、ハッサン・ビン・タラール『パレスチナの自決』、張聿法・他『第二次世界大戦後 戦争全史』(刀水書房)など
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創意は中国を変える
¥4,104
日中新時代をひらく 中国トップリーダーの視点 厲 無畏 著 A5判 上製 378頁 ISBN978-4-86251-151-5 C3030 需要の変化・技術の進歩に伴い、創造的産業の勃興は世界経済発展の必然的趨勢であり、中国経済の発展もこれを避けて通ることはできない。著者は、香港・台湾・上海・深セン・杭州・広州・成都・重慶・武漢・西安・南京など主要区域の創造的産業発展の戦略・特色・競争などを総括して、創造的産業が中国において未来を広げていくことを示している。 本書は、創意は富の創造・雇用機会・世界の都市の持続的な発展・技術変革・産業革新および都市と国家を増強させるためのエンジンであることを述べている。世界の都市の経済発展は、普通のサービス業から、より創造的能力と知的財産を重視した創造的経済形態に転換している。創造的産業の発展は、国際都市の現代化にとって重要な措置である。 目次 日本語版 序文と解説(法政大学教授 王 敏) 第一部 中国における創造的産業およびその創造の実態 ─厲無畏氏の視点紹介を中心に─ 第二部 生活の進化と中国人の文化創業 序論 創意が中国を変える 第一章 創造的産業による発展観念の変革 第一節 創造的産業の二つの創造の発展観 第二節 創造的産業の融合の発展観 第三節 創造的産業の価値の革新観 第四節 創造的産業の人本主義的な発展観 第二章 創造的産業による経済発展の変化 第一節 創造的産業が経済成長の新しい源 第二節 資源転化を以て発展を推し進める 第三節 付加価値の上昇による発展推進 第四節 構造最適化にて推し進めていく発展 第五節 市場拡大による発展の進化 第三章 創造的産業における価値創造方式の変化 第一節 創造的産業の総合的バリューチェーンシステム 第二節 創造的産業価値システムの合理化 第三節 創造的観光による価値体系の構築 第四節 創造的農業の価値体系の建設 第四章 創造的産業が変える都市発展の形式 第一節 創造的産業が変える都市発展のあり方 第二節 創造的産業による都市ブランドのデザイン 第三節 創造的産業は都市空間構造を変える 第四節 創造的産業が都市の競争力を高める要因に 第五章 創造的産業による社会生活方式の変化 第一節 創造的産業による創意・才能の発揮 第二節 創造的産業による生活方式の変化 第三節 創造的産業による就職方式の変化 第四節 創造的共同体は創造的社会の発展を促進する あとがき 参考文献(中文) 関連サイト 翻訳協力者 『創意は中国を変える』(2013年4月25日第1版第1刷発行)正誤表 執筆者など 【著者】 厲 無畏(れき・むい) 1942年、浙江省東陽市生まれ。 中国人民政治協商会議第十一回全国委員会副主席、上海社会科学院部門経済研究所所長。2013年1月、中国における経済分野の重要人物として党より表彰を受ける。 主要著書『創造的産業導論』、『創造的産業新論』、『創造的産業:経済発展方式を変える策動力』など多数。 【編・監修】 王 敏(わん・みん) 中国・河北省生まれ。法政大学教授。比較研究(社会と文化)と日本研究、宮沢賢治研究が専門。2009年、文化庁長官表彰を受ける。 主要著書『日本と中国─相互誤解の構造』、『宮沢賢治、中国に翔ける想い』、『宮沢賢治と中国』、『要訳 紅楼夢』、『東アジアの日本観』など多数。
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希望の社会学
¥3,024
我々は何者か、我々はどこへ行くのか 山岸 健・浜 日出夫・草柳千早 編著 A5判 並製 275頁 ISBN978-4-86251-150-1 C3030 〈社会学〉は離島でもなければ孤島でもない。〈社会学〉は科学、哲学、文学、歴史学、芸術の諸領域、精神科学、人間科学、社会科学、などさまざまな領域や分野とさまざまな状態でつながり合っている。 人生をどのようにしてより広くより深く生きるのか。生きがいや楽しみをどこに見い出すのか。どのようにして希望に満ちあふれた日々を築いていくのか─。 本書は、人間の生と希望を考える、全く新しい社会学のテキストである。 目次 プロローグ 社会学の成立と展開 山岸 健 1.社会学の成立と展開 第1章 人間と大地/風景、音風景と音楽 ─トポスとホドス、希望をめぐって 山岸 健 1.人間について/人生と日常生活 2.社会学の立場とアプローチ、方法 3.人間と希望/トポスとホドス 4.人間と大地、音、音風景と音楽 5.社会学を学ぶ 第2章 身体・社会・太陽 草柳 千早 1.我々はどこから来たのか 2.社会と身体 3.感覚と相互作用 4.攪乱する身体 5.知識と身体 6.身体と自然 7.生の豊かさと身体 第3章 感情に触れる ─現代社会と感情 岡原 正幸 はじめに?どこへ行くのだろうか。 1.感情の時代 2.感情の社会学 3.感情資本と社会的不平等 4.感情管理力の格差 5.感情資本家と感情労働者 おわりに?映像社会学の試みから身体へ 第4章 だてマスク・自己・社会 ─相互行為論の視点から 櫻井 龍彦 はじめに 1.ある学生の体験談から 2.「表現─対─行為のディレンマ」が意味するもの 3.演技としての相互行為 4.演技・役割と自己 5.自己はどこにあるのか? ─相互行為から離脱すれば「本当の私」に出会える? 6.役割距離と自己 最後に 第5章 戦後家族の希望と、そのゆくえ 渡辺 秀樹 はじめに 1.戦後家族の芽生え;1950年代後半から60年代へ 2.〈プロフェッショナル・ハウスワイフ〉;日本型専業主婦 3.1959年の「日本の希望」 4.1959年にはじまった〈もうひとつの希望〉 5.戦後家族のゆくえ;希望の帰結 第6章 無印化する都市空間 近森 高明 1.無印化する都市空間 2.コンビニをめぐる習慣性と安心感 3.ネットワークと工学的調整 4.課金型環境としての無印都市 第7章 仕事と企業組織の変貌 鈴木 秀一 はじめに 1.「われわれ」はどこにいるか 2.「われわれ」はどこへ行くか 第8章 メディアとモビリティ─移動社会としての現代 田中 大介 1.メディアとモビリティ 2.メディアとしての場所 ─チュリンガとソングライン 3.場所としてのメディア─ネットワークとケータイ 4.移動的な社会とはなにか 第9章 災害─東日本大震災の復興に向けて 干川 剛史 はじめに 1.阪神・淡路大震災から東日本大震災へ 2.「ぼうさい朝市ネットワーク」から南三陸町支援へ 3.「南三陸町福興市」の展開 4.「灰干しがつなぐ被災地復興ネットワーク」 第10章 病いの語りと医療のまなざし─「病む」という経験の社会学のために 鈴木 智之 はじめに 1.「病い」の社会的構成 2.体験としての病い 3.「病い(illness)」と「疾患(disease)」 4.病む人の言葉 終わりに─病いの経験を聞くということ 第11章 生きられた老いの経験と語り 大出 春江 はじめに 1.老いと成熟 2.老いと近代化 ─近世における「楽隠居」を通して考える 3.現代社会における老い 4.生きられた老いの経験と語り ─日本とアメリカの比較から 5.老いを語ることと聴く力 第12章 死の社会的変容 ─伝統・管理・自己決定を越えて 澤井 敦 1.「千の風」になる意味 2.伝統的な死のかたち 3.近代的な死のかたち 4.後期近代の死のかたち 5.自己決定と伝統の狭間で 第13章 クロックタイムの成立と変容 浜 日出夫 1.遅刻 2.不定時法 3.クロックタイム 4.グローバル化 5.瞬間的時間 6.止まった時計 ─積み重なる時間 7.希望の灯り エピローグ ゴーギャン: 我々は何者か/人間と世界 山岸 健 1.我々は何者か/自然と文明 2.絵画作品/旅びと、ゴーギャンの方法と画風 3.未開と文明、文化/歴史の舞台と光景 あとがき 執筆者略歴 執筆者など 山岸 健(やまぎし たけし)*編者 プロローグ、1章、エピローグ 1934年11月7日、新潟県長岡市生まれ。慶應義塾大学名誉教授、大妻女子大学名誉教授。社会学博士。慶應義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程修了。 『社会的世界の探究 社会学の視野』慶應義塾大学出版会、1977年。『日常生活の社会学』NHKブックス309、1978年。『人間的世界の探究 トポス/道/旅/風景/絵画/自己/生活/社会学/人間学』慶應義塾大学出版会、2001年。『日常生活と人間の風景 社会学的人間学的アプローチ』三和書籍、2002年、そのほか。 山岸美穂とともに─『音の風景とは何か サウンドスケープの社会誌』NHKブックス853、1999年(共著)。『感性と人間 感覚/意味/方向/生活/行動/行為』三和書籍、2006年(共著)。 草柳 千早(くさやなぎ ちはや)*編者 2章 1959年、愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。文学博士。慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。 『「曖昧な生きづらさ」と社会 クレイム申し立ての社会学』世界思想社、2004年。『〈脱・恋愛〉論』平凡社、2011年。『若者の現在 政治』日本図書センター、2011年(共著)。『相互作用と身体の現前 ゴフマン共在分析の視点から』『社会学年誌』51号、早稲田社会学会、2010年。 岡原 正幸(おかはら まさゆき) 3章 東京都生まれ。慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学経済学部卒業、同社会学研究科博士課程修了。 『生の技法 文庫第3版』生活書院、2012年(共著)。『感情の社会学』世界思想社、1997年(共著)。『ホモ・アフェクトス─感情社会学的に自己表現する』世界思想社、1998年。『感情資本主義に生まれて』慶應義塾大学出版会、2013年。『地位と羞恥』S・ネッケル著、法政大学出版局、1999年(訳書)。 櫻井 龍彦(さくらい たつひこ) 4章 1971年、長野県佐久市生まれ。浜松学院大学現代コミュニケーション学部准教授。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。 『社会学の饗宴Ⅰ 風景の意味─理性と感性─』三和書籍、2007年(共著、山岸健責任編集、草柳千早・澤井敦・鄭瑛惠編)。「社会不安障害をめぐる新たな社会学的課題─性格と病理の間で─」『三田社会学』第16号、2011年。「社交不安障害の臨床社会学に向けて」『浜松学院大学研究論集』第9号、2013年。 渡辺 秀樹(わたなべ ひでき) 5章 1948年12月26日、新潟県糸魚川市生まれ。慶應義塾大学文学部教授。東京大学教養学部理科2類入学。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。 『いま、この日本の家族』弘文堂、2010年(共著)。『現代日本の社会意識;家族・子ども・ジェンダー』慶應義塾大学出版会、2005年(編著)。『現代家族の構造と変容』東京大学出版会、2004年(共編著)。 近森 高明(ちかもり たかあき) 6章 1974年生まれ。慶應義塾大学文学部准教授。京都大学博士(文学)。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。 『ベンヤミンの迷宮都市─都市のモダニティと陶酔経験』世界思想社、2007年。『無印都市の社会学─どこにでもある日常空間をフィールドワークする』法律文化社、2013年(共編、刊行予定)。『都市のリアル』有斐閣、2013年(共編、刊行予定)。 鈴木 秀一(すずき しゅういち) 7章 1955年、千葉県生まれ。立教大学経営学部教授。経営学博士。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。 『企業組織とグローバル化』世界思想社、2006年(編著)。『情報社会の秩序と信頼』税務経理協会、2006年(共編著)。『入門経営学』第3版、新世社、2011年(共著)。『入門経営組織』新世社、2002年(単著)。『経営文明と組織理論』増訂版、学文社、1997年(単著)。 田中 大介(たなか だいすけ) 8章 1978年、大阪府生まれ。日本女子大学専任講師。博士(社会学)。筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了。 『フラット・カルチャー』せりか書房、2010年(共著)。『無印都市の社会学』法律文化社、2013年(共著、刊行予定)。「車内空間の身体技法」『社会学評論』第229号、日本社会学会、2007年。 干川 剛史(ほしかわ つよし) 9章 1961年4月2日、群馬県生まれ。大妻女子大学教授。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得満期退学。 『公共圏の社会学』法律文化社、2001年。『公共圏とデジタル・ネットワーキング』法律文化社、2003年。『デジタル・ネットワーキングの社会学』晃洋書房、2006年。『現代社会と社会学』同友館、2008年。『情報化とデジタル・ネットワーキングの展開』晃洋書房、2009年。 鈴木 智之(すずき ともゆき) 10章 1962年、東京都生まれ。法政大学社会学部教授。慶応義塾大学社会学研究科博士課程単位取得退学。 『傷ついた物語の語り手 身体・病い・倫理』ゆみる出版、2002年(翻訳)。『ケアとサポートの社会学』法政大学出版局、2007年(共著)。『村上春樹と物語の条件』青弓社、2009年。『ケアのリアリティ』法政大学出版局、2012年(共著)。『眼の奥に突き立てられた言葉の銛』晶文社、2013年。 大出 春江(おおで はるえ) 11章 山梨県笛吹市生まれ。大妻女子大学人間関係学部教授。上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得退学。 『看取りの文化とケアの社会学』梓出版社、2012年(編著)。『データ対話型理論の発見』新曜社、1996年(共訳)。「出産の戦後史」『都市の暮らしの民俗学3 都市の生活リズム』吉川弘文館、2006年。「出産の正常と異常をめぐるポリティックスと胎児の生命観」『年報社会科学基礎論研究』第4号、ハーベスト社、2005年。 澤井 敦(さわい あつし) 12章 1962年2月28日、愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学法学部教授。博士(社会学)。 慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。 『カール・マンハイム─時代を診断する亡命者』東信堂、2004年。『死と死別の社会学─社会理論からの接近』青弓社、2005年。Routledge Companion to Contemporary Japanese Social Theory, Routledge, 2013(共編著)。 浜 日出夫(はま ひでお) *編者 13章 1954年、福島県生まれ。慶應義塾大学文学部教授。文学修士。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程中退。 『社会学』有斐閣、2007年(共著)。『被爆者調査を読む─ヒロシマ・ナガサキの継承』慶應義塾大学出版会、2013年(共編著)。
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ヴィクトリア時代の思潮とJ.S.ミル
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文芸・宗教・倫理・経済 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科・教授 有江 大介 編著 A5判 並製 252頁 ISBN978-4-86251-149-2 C3030 本書は、ミルというヴィクトリア時代を代表する知識人を媒介に、時代の思潮全体をできる限り鳥瞰し各領域を架橋することを目指した。 とりわけ、わが国のミル研究では時代精神としての“科学” の影に隠れがちであった側面、功利主義・科学主義の反面であるロマン主義や宗教、文芸や古典趣味などについて、ヴィクトリア時代の文脈において捉え直すところに特色を出そうとした。併せて、現代の大衆社会、消費社会の原型が形作られたヴィクトリア時代を代表する思想家ミルの現代にとっての先駆的意義についても、わが国の研究では見過ごされがちであったその認識論、幸福論、正義論を通じて提示しようと試みた。 目次 第1章 J.S.ミルとロマン主義?ワーズワス、コールリッジ、カーライルとの関わり [泉谷 周三郎] Ⅰ ミルとワーズワスとの出会い Ⅱ ロマン主義と個人主義 Ⅲ イギリス・ロマン主義と『抒情歌謡集』 Ⅳ 貴重な交友と「時代の精神」 Ⅴ カーライル(1795-1881)との出会いと「現代の徴候」 Ⅵ ミルの「ベンサム論」と「コールリッジ論」 Ⅶ おわりに 第2章 ヴィクトリア期の時代思潮における中世主義と古典主義 [深貝 保則] Ⅰ 無意識のライバル:はじめに Ⅱ 中世への志向:社会評論と絵画を主な舞台として 1 意識過剰の苦悩から「仕事」の発見へ: T.カーライルとJ.ラスキン 2 ラファエル前派における「中世主義」: W.モリスとE.バーン=ジョーンズ Ⅲ ギリシア史論に現われた古典古代への志向:W.ミトフォードとG.グロート Ⅳ ヘブライズムとヘレニズム:M.アーノルドをむすびとして 第3章 イングリッシュ・ユニテリアニズムと?ヴィクトリア時代思想 [舩木 惠子] Ⅰ はじめに Ⅱ イングランドにおけるユニテリアン形成史 1 イングリッシュ・ユニテリアニズムの源泉 2 プリーストリーの『自然宗教と啓示宗教の原理』 Ⅲ J.S.ミルとプリーストリーの自然観 Ⅳ ハリエット・マーティーノゥとメアリー・カーペンター V おわりに 第4章 J.H.ニューマンの知識論?ヴィクトリア時代の信仰と科学 [有江 大介] Ⅰ はじめに Ⅱ ミルから見たオクスフォード運動 Ⅲ ニューマンの知識論:信仰と科学 1 宗教的知識と科学的知識 2 蓋然性とその超克への途 3 『承認の原理』:了解・推論・直観・確信 Ⅳ おわりに:ヴィクトリア時代の知的環境とニューマン 第5章 オウエン、トンプソン、J.S.ミル?ヴィクトリア時代のアソシエーション論 [安井 俊一] Ⅰ はじめに Ⅱ オウエンとトンプソンのアソシエーション論 Ⅲ ミルのオウエン主義批判?社会主義論の萌芽 Ⅳ オウエン主義とミル Ⅴ おわりに 第6章 J.S.ミルとS.スマイルズ─ヴィクトリア時代の思潮 [矢島 杜夫] Ⅰ ミルとスマイルズの時代 Ⅱ 意志の自由と自立 Ⅲ 人格の形成と人間幸福 Ⅳ ミルとスマイルズの社会問題 Ⅴ 中村敬宇による翻訳と明治日本 第7章 ジョン・スチュアート・ミルと直観主義形而上学 [大久保 正健] Ⅰ はじめに Ⅱ スコットランド哲学 1 ジョン・ロックの新哲学 2 観念論の深化 3 リードの自然的実在論 Ⅲ 人間知識の相対性 1 「無条件存在の哲学」 2 絶対者を認識すること Ⅳ 感覚主義認識論 1 ジェイムズ・ミルの『人間精神現象の分析』 2 「感覚の恒常的な可能性」 Ⅴ おわりに 第8章 J.S.ミルにおける徳と幸福 [水野 俊誠] Ⅰ はじめに Ⅱ 徳とは何か Ⅲ 幸福の手段としての徳/一部としての徳 Ⅳ 徳の快楽 Ⅴ 拡張された快楽主義 Ⅵ おわりに 第9章 J.S.ミルの経済思想における共感と公共性 [前原 直子] Ⅰ はじめに Ⅱ J.S.ミル共感論の基本概念 1 「共感」の基本概念と道徳哲学における公共性 2 アダム・スミス、J.ベンサムの共感論とミル共感論 Ⅲ J.S.ミルの共感原理 1 『自由論』における〈人間相互間の感情是認としての共感〉 2 『自由論』における〈「同胞感情」としての共感〉 3 『功利主義論』における〈「同胞感情」としての共感〉 4 〈利他的感情(=公共心)としての共感〉 Ⅳ J.S.ミルの経済思想における共感と公共性 1 〈知的道徳的美的エリート〉への共感と社会変革論 2 〈利己心の体系=人間的成長の体系〉における共感と株式会社論・経営組織論 3 〈公共心の体系=人間愛の体系〉における共感とアソシエーション論 Ⅴ おわりに 第10章 アマルティア・センにおけるJ.S.ミルの評価 [朝日 讓治] Ⅰ はじめに Ⅱ センの研究の足跡 1 センの生い立ちと教育 2 研究者としてのセン 3 学際的講義と研究者たちとの交流 Ⅲ センによる現代経済学の建設的批判 1 現代経済学の現状 2 「定型化された功利主義」批判 3 個人と他者 (1)「よい暮らし」と「アドバンテージ」 (2)「共感」と「コミットメント」 4 功利主義的人間観とセン 5 経済学と倫理学 Ⅳ 社会選択理論とJ.S.ミルの自由 1 アロウの不可能性定理 2 センの社会選択理論 3 自由とセン Ⅴ ケイパビリティの理論とその応用 1 ケイパビリティの萌芽 2 ケイパビリティと自由 Ⅵ センとJ.S. ミルの政治体制 Ⅶ おわりに 人名索引 事項索引 執筆者紹介 執筆者など 泉谷 周三郎(いずみや・しゅうざぶろう) 横浜国立大学・名誉教授 (共編著)『ヨーロッパの文化と思想』木鐸社、1989年。(単著)「J.S. ミルの正義論」『イギリス哲学研究』(日本イギリス哲学会)第27 号、2004年。 深貝 保則(ふかがい やすのり) 横浜国立大学経済学部・教授 (共著)『経済倫理のフロンティア』ナカニシヤ出版、2007年。 The Political Economy of Transnational Tax Reform: The Shoup Mission to Japan in Historical Context, (co-edition) Cambridge University Press, 2013 (forthcoming) 舩木 惠子(ふなき・けいこ) 武蔵大学総合研究所・研究員 博士(経済学) (共著)『ヴィクトリア時代におけるフェミニズムの勃興と経済学』御茶の水書房、2012 年。 (共著)『福祉国家と家族』法政大学出版局、2012年。 有江 大介(ありえ・だいすけ)(編者) 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科・教授 博士(経済学) (単著)『新装版 労働と正義』創風社、1994年。(単著)「‘sympathy’は公共性を導けるか─効用・共感・科学─」『哲学雑誌』(東京大学文学部)第125 巻797 号、2010年。 安井 俊一(やすい・しゅんいち) 「J.S. ミルの社会主義論とハリエット・テイラー」『三田学会雑誌』(慶應義塾大学経済学部)第96巻1 号、2003年。 矢島 杜夫(やじま・もりお) 博士(経済学) (単著)『ミル「論理学体系」の形成』木鐸社、1993年。(単著)『ミル「自由論」の形成』御茶の水書房、2001年。 大久保 正健(おおくぼ・まさたけ) 杉野服飾大学・教授 (単著)『人称的世界の倫理』勁草書房、2005年。(単著)「創世記における「創造」の概念」 『杉野服飾大学短期大学部紀要』第7号、2008年。 水野 俊誠(みずの・としまさ) 津田沼クリニック・副院長、慶應義塾大学・千葉大学・東邦大学講師。 M.D.、博士(哲学) (共著)『医学生のための生命倫理』丸善出版、2012年。(単著)「J.S. ミルの幸福論再論」 『哲学』(日本哲学会)第62 号、2011年。 前原 直子(まえはら・なおこ) 中央大学経済研究所客員研究員、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員、東洋学園大学人文学部招聘講師。 博士(経済学) (単著)「J.S. ミルの利潤率低下論と『停止状態』論」『季刊 経済理論』(経済理論学会)第47巻第3 号、2010年。(単著)「J. S. ミルの理想的市民社会論と株式会社論」『経済学史研究』(経済学史学会)第52巻2 号、2011年。 朝日 讓治(あさひ・じょうじ) 明海大学経済学部・教授 Ph.D. (University of Kansas, USA) (単著)『高齢社会の公共政策』日本優良図書出版会、2004年。(単著)「誰のための民営化か、何のための民営化か」『生活経済学研究』第32 号、2010年。
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新しい医療への挑戦
¥1,296
呼吸器疾患を救う気管支用充填材「EWS」誕生秘話 渡辺 洋一 著 B6判 並製 100頁 ISBN978-4-86251-148-5 C1047 この度、私が治りにくい肺の病気の治療法を考案し、その治療に用いる、新しい医療機器“EWS”を開発し、やむを得ずフランスの企業で製品化を実現し、普及に努力し、12年を経て厚生労働省の製造(輸入)承認を得ることができた。 そこで、我が国において、従来の治療では治しにくい肺の病気の新しい治療を誰でも受けることができることとなった経緯と裏話をわかりやすく解説し、一般書に書き直そうと思うに至った。 受けたい医療を一日も早く受けていただくことができる社会を実現することは医師として、新しい治療、医療器具を開発してきた私にとって是非とも実現したい、実現しなくてはならない夢であり、この小さな本を一般の方々、医療職の方々に読んでいただくことがその一助となればこの上ない幸いである(「はしがき」より)。 目次 はしがき 第1話 強い感慨 第2話 全ては1人の患者、1人の研修医から始まった 第3話 持つべきものは竹馬(歯)の友 第4話 古き良き時代? 第5話 シリコンって何? わが愛する街、博多! 第6話 鼻くそ団子 第7話 常に星を追い求めて… 第8話 1人の後期研修医師から始まった 第9話 夢の始まりの予感 第10話 夢の始まりの予感から製品化へ 第11話 EWS設計図作成から製品化へ 第12話 オリジナルから一般化へ 第13話 J.F. Dumon先生の驚きの評価 第14話 達人の気管支充填術から学んだもの 第15話 えっ! EWSは手に入らないの? 第16話 臨床医の前に立ちはだかる壁 第17話 折れそうな心を支えたもの 第18話 「池田賞」落選の裏側 第19話 池田茂人先生から学んだもの… 第20話 池田茂人先生から若い医師たちへ 第21話 3つの夢の叶え方 第22話 日本の医療機器メーカーの皆さんへ 第23話 心優しきPMDAの審査官! 第24話 EWS製造(輸入)承認、保険診療への道 第25話 患者さんのため! 第26話 神様からのプレゼント! 第27話 道草のすすめ! 第28話 六本木男声合唱団倶楽部の魅力! 第29話 誰が日本の医療を殺すのか… 第30話 「指揮者のひとりごと」 第31話 「ケリを…コッソリ ケリを…」 あとがき 執筆者など 1951年岡山県生まれ。鳥取大学医学部を卒業後、岡山大学医学部、神戸市立西市民病院などで呼吸器内科医師として働いた後、1986年から岡山赤十字病院にて診療にあたっている。現在は、同病院副院長兼呼吸器内科部長の役職を務めている。1989年に遭遇した重症患者さんの救命のためシリコンを用いた気管支充填術を考案、2000年に開発した医療機器EWSは現在、国内外で高い評価を受け広く使用され、日本呼吸器内視鏡学会の「池田賞」「大畑賞」を受賞している。現在、NPO法人新しい医療技術を普及させる会の代表としても活動中。
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安保徹の原著論文を読む
¥7,020
膠原病、炎症性腸疾患、がんの発症メカニズムの解明 新潟大学大学院医歯学総合研究科教授 安保徹 著 渡邉 まゆみ 富山 智香子 訳 B5判 並製 472頁 ISBN978-4-86251-147-8 C3047 現実に起こっている現象の実体や内容を理解することの大切さは、私達の「新生児の顆粒球増多」neonatal granulocytosisの研究でもわかるでしょう。肺呼吸開始のストレスが交感神経緊張を引き起こし顆粒球増多を誘発していたのです。「白血球の自律神経支配」の法則との組み合わせで理解できるのです。 こういうストレスによって、交感神経支配下にある顆粒球増多の現象がわかると、炎症性腸疾患のメカニズムも解明できます。ストレス→交感神経刺激→顆粒球増多→粘膜破壊の連鎖です。このようにして、歯周病、胃炎、胃潰瘍、クローン病、潰瘍性大腸炎、痔疾、卵巣嚢腫、突発性難聴などの発症メカニズムが次々と明らかになります。 「ストレスの正体」や「ガンの発症メカニズム」も現象の理解をかさねることで解明できました。descriptive studyの本当の威力をこの論文集で学んでほしいと思います。 (まえがきより) ●本書を弊社まで直接ご注文の先着100名様につき『安保徹研究業績と経歴』(B5判、105頁)が付属した箱入りセットをお送りいたします。詳細はこちらをご覧ください。 目次 まえがき Chapter1 放射線照射胸腺摘出マウスへの骨髄移植による、胸腺外である肝臓でT細胞レセプターを中等度に有する細胞が産生された証明 Evidence for extrathymic generation of intermediate T cell receptor cells in the liver revealed in thymectomized, irradiated mice subjected to bone marrow transplantation. Chapter2 各免疫臓器におけるTCRint細胞とNK1.1+T細胞の関係:NK1.1+T細胞がTCRint細胞の集団の中に存在する Relationships between Intermediate TCR cells and NK1.1+T cells in various immune organs: NK1.1+T cells are present within a population of intermediate TCR cells. Chapter3 胸腺外T細胞は、系統進化的にナチュラル・キラー細胞と胸腺由来T細胞の中間に位置する Extrathymic T cells stand at an intermediate phylogenetic Position between Natural Killer Cells and Thymus-Derived T Cells Chapter4 急性虫垂炎の発症の一因は、交感神経活動増加による顆粒球増多である Granulocytosis induced by increasing sympathetic nerve activity contributes to the incidence of acute appendicitis Chapter5 成体マウス肝臓におけるc-kit+幹細胞と胸腺前駆細胞 c-kit+ stem cells and thymocyte precursors in the livers of adult mice Chapter6 マウスの胸腺および末梢リンパ球のニコチン性アセチルコリン受容体の同定 Identification of nicotinic acetylcholine receptors on lymphocytes in the periphery as well as thymus in mice Chapter7 白血球とリンパ球サブセットの日内変動及び自律神経系機能との間の相関関係の可能性 Circadian rhythm of leucocytes and lymphocyte subsets and its possible correlation with the function of the autonomic nervous system Chapter8 分娩後、末梢血のみならず肝臓においても新生児顆粒球増多が出現する Neonatal granulocytosis is a postpartum event which is seen in the liver as well as in the blood Chapter9 拘束ストレスを与えた齧歯類の胃における潰瘍形成への顆粒球の関与 Association of granulocytes with ulcer formation in the stomach of rodents exposed to restraint stress Chapter10 並体結合マウスの肝臓と腸における胸腺外分化T細胞の中にパートナー細胞の混合度は低い:その生物学的意味 Low level of mixing of partner cells seen in extrathymic T cells in the liver and intestine of parabiotic mice; its biological implication Chapter11 糖質コルチコイド投与による顕著な骨髄内顆粒球および胸腺外分化T細胞数の増加 Administration of glucocorticoids markedly increases the numbers of granulocytes and extrathymic T cells in the bone marrow Chapter12 抗潰瘍剤の顆粒球抑制作用─胃潰瘍発症における顆粒球の役割 Suppressive effect of antiulcer agents on granulocytes ? a role for granulocytes in gastric ulcer formation Chapter13 T細胞分化の胸腺外経路 Extrathymic pathways of T cell differentiation Chapter14 自律神経系による免疫調節:がん、膠原病と炎症性腸疾患治療へのアプローチ Immunomodulation by the autonomic nervous system: therapeutic approach for cancer, collagen diseases, and inflammatory bowel diseases Chapter15 アトピー性皮膚炎患者のステロイドホルモン停滞とステロイド軟膏中止後の禁断症状における独特の白血球分画 Stagnation of steroid hormones in patients with atopic dermatitis and unique variation of leukocyte pattern Chapter16 ストレス後のナチュラル・キラーT細胞と顆粒球の機能は加齢に関連して変化する:各ステロイドホルモンと交感神経との相互関係 Age-related bias in function of natural killer T cells and granulocytes after stress: reciprocal association of steroid hormones and sympathetic nerves Chapter17 コラーゲン誘導性関節炎のマウスとパラビオーゼ(並体結合)したマウスの関節においてパートナーの顆粒球とリンパ球は混在しない:顆粒球およびリンパ球の局所産生の可能性 No mixing of granulocytes and other lymphocytes in the inflamed joints of parabiosis mice with collagen-induced arthritis: possible in situ generation Chapter18 自己免疫疾患における免疫学的状態 Immunologic states of autoimmune diseases Chapter19 低蛋白餌が自然免疫によるマラリア防御を強化する Protection against malaria due to innate immunity enhanced by low-protein diet Chapter20 αアドレナリン刺激が、体温、血糖、自然免疫におけるストレス適応反応に与える影響 Role of α-adrenergic stimulus in stress-induced modulation of body temperature, blood glucose and innate immunity Chapter21 高速水着の着用効果に関するもう一つの重要なメカニズム Proposal of alternative mechanism responsible for the function of high-speed swimsuits Chapter22 ストレスによる体温、血糖、自然免疫の変化と糖質コルチコイドとの関連 Association of glucocorticoid with stress-induced modulation of body temperature, blood glucose and innate immunity Chapter23 がん患者の内部環境と提言:発がんは不利な内部状態を克服する解糖系への適応反応である Internal environment in cancer patients and proposal that carcinogenesis is adaptive response of glycolysis to overcome adverse internal conditions. 安保徹原著論文+業績セット注文書 執筆者など 新潟大学大学院医歯学総合研究科、国際感染医学講座、免疫学・医動物学分野 教授 [略歴] S35年3月 三厩村立三厩小学校卒業 S38年3月 青森市立第一中学校卒業 S41年3月 青森県立青森高校卒業 S47年3月 東北大学医学部卒業 S47年4月 青森県立中央病院 内科研修 S49年4月 東北大学歯学部微生物学 助手 S54年9月 アメリカ合衆国アラバマ大学留学(5年間) S59年4月 東北大学歯学部微生物学 助手に復職(その後、講師) H 3年1月 新潟大学医学部医動物学講座 教授 [主な業績] 1980年 ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクローナル抗体(Leu-7)の作製 1990年 胸腺外分化T細胞の発見 1996年 白血球の自律神経支配の解明 1997年 新生児顆粒球増多は肺呼吸開始後の酸素ストレスによって起こる 2001年 マラリア感染の防御は胸腺外分化T細胞によって行われる 2010年 発ガンは20億年前の解糖系生命体への先祖返り [所属した学会] 日本免疫学会、日本生体防御学会、日本寄生虫学会、AAI (American Association of Immunologist) 受賞歴 1998年 新潟日報文化賞
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公共経営と公会計改革
¥3,024
早稲田大学大学院教授 小林 麻理 編著 A5判 並製 215頁 ISBN978-4-86251-146-1 C3033 本書は、利益という定量的で明確な尺度が基本的に存在しない特質をもつ公共経営について、行政が、従来型の行政管理ではなく、市民社会ガバナンスの考え方を軸とする公共経営(Public Management)へと進化していることについてその基本概念を理解することを目的としている。 企業経営の手法を政府に取り入れるニューパブリックマネジメントから、さまざまな市民社会の担い手との協働を促進するニューパブリックガバナンスへと進展していく過程で、PFIや市場化テストなど様々な行政運営手法が出現する。それのみならず、企業経営において会計が羅針盤の役割を果たすように、公共経営による改革には公会計改革が不可欠であり、その重要な成功要因である。この世界的動きの中で、日本の公共経営及び公会計改革がどのような背景を経て、現在どのような段階にあるのか、国、独立行政法人、地方を対象として、日本の現状を読者が把握し、課題について考える手がかりを提供する。さらに日本及び海外の取組について、事例を通じて理解を深めることを意図している。 (「はしがき」より) 目次 はしがき 第1章 イントロダクション ─今なぜ公共経営と公会計改革が重要か 1 政府/行政の課題とは:本書の基本的問い 2 行政管理から公共経営へ 3 公共経営とは:本書の目的と構成 column 4条公債、特例公債とは column アカウンタビリティ 第1部 公共経営と公会計の基本的考え方 第2章 公共経営の基本的考え方 1 オープンシステムとしての政府と公共経営の特質 2 公共経営改革モデル 3 公共経営改革の4パターン 4 新しい公共経営の考え方 ─ニュー・パブリック・マネジメント(NPM) 5 従来の行政管理、新しい公共経営、さらに新しい公共サービスへ column NWS(ネオウェーバー主義国家)とは 第3章 公共経営の変容と公会計改革 1 公共経営における公会計の役立ちとは 2 これまでの行政運営における会計の役立ち ─予算改革と会計の機能 3 地方自治体の行政経営における公会計の機能 4 公共経営の変容における会計学の機能 (1)公共経営の変容とは何か 5 公共経営の変容において会計はいかなる機能を果たし得るのか 6 公共経営の変容における会計学の課題 第4章 公会計改革の基本的考え方 1 わが国地方政府の公会計改革略史 2 わが国の地方政府の官庁会計が抱える課題 (1)第1群:ストック情報とコスト情報の欠如 1-1 ストック情報の欠如 1-2 コスト情報の欠如 (2)第2群:アカウンタビリティ(説明責任)とマネジメントの欠如 2-1 アカウンタビリティの欠如 2-2 マネジメントの欠如 (3)第3群:検証可能性の欠如 3 イギリスと韓国からの教訓 (1)イギリスからの教訓 1「会計による管理の徹底」 (2)イギリスからの教訓 2「政府サービス改善運動」 (3)イギリスからの教訓 3「政府会計の政治性」 (4)韓国における地方政府改革からの教訓 4 公会計改革の基本的考え方 (1)官庁会計にみる欠如から学ぶべきこと (2)公会計改革の先進国からの教訓から学ぶべきこと ① 「会計による管理」を徹底すること ② 会計改革は「政府サービスの改善運動」であること ③ 会計改革は政権によって左右されること ④ 政府の強力なリーダーシップが重要である 第5章 公共経営改革と公会計改革の世界的潮流 1 ニュー・パブリック・マネジメントの世界的潮流と特質 2 米国における結果指向の政府マネジメントの進展 (1)米国連邦政府における公共経営と公会計改革 Ⅰ GPRAの目的 Ⅱ GPRAにおける戦略計画と業績評価の内容 1)戦略計画 2)業績計画と業績報告書 Ⅲ GPRAの実施ステップ Ⅳ 米国会計検査院によるGPRAの実践 (2)米国地方政府におけるマネジメント改革のフレームワーク 3 英国の資源会計予算における管理会計の機能 (1)英国における結果指向の政府マネジメント改革 (2)資源マネジメントのフレームワーク 4 ドイツにおける公共経営と公会計改革 (1)ドイツにおいてNPMの取組はなぜ遅れたか (2)1990年代における抜本的な変革─NPMへ─ (3)ドイツ版NPM─ニュー・ステアリング・モデル Ⅰ ティルブルグモデルとは何か Ⅱ NSM推進における自治体共同機構の機能と貢献 Ⅲ ハードからソフトの改革の必要性 第2部 日本における公共経営と公会計改革 第6章 日本における行財政改革の基本問題 1 国の課題:財政構造改革から小泉改革、そして新たな公共へ (1)わが国の財政の状況 (2)1975年以降、国債大量発行時代へ (3)バブル崩壊と財政構造改革 (4)小泉内閣の構造改革とNPM (5)民主党政権と新しい公共 2 国における公会計改革の歩み (1)行政改革の進展と公会計制度の整備 i)行政改革と公会計制度 ii)公会計制度見直しに向けた体制整備と基本的考え方 (2)公会計制度整備への取組 i)国の貸借対照表の作成 ii)独立行政法人の会計基準 iii)特別会計財務書類作成基準の制定 iv)省庁別財務書類の作成 V)政策別コスト情報の把握と開示 3 地方の課題:地方分権改革の推進と求められる行財政改革 (1)地方分権改革と地方自治体の現状 i)地方制度の現状の問題点 ii)基本方針2006 column 夕張破綻と財政健全化法 iii)基本方針2007 iv)基本方針2008 column 地方の財政依存?地方交付税措置と臨時財政対策債 v)民主党への政権交代後 4 行政改革大綱、集中改革プラン、地方行革新指針等による行政改革の方向性(人件費改革)、公共サービス改革、地方公会計改革 i)行政改革大綱 ii)集中改革プラン iii)地方行革新指針 iv)その後 5 公会計改革、マネジメント改革(行政評価等)の必要性:財務書類の作成状況、行政評価の実施状況調査による現状把握 (1)地方公共団体の財務書類の作成状況等 i) 平成22年度版財務書類の作成状況 ii)活用状況 (2)行政評価の実施状況 i)行政評価の実施状況 ii)評価結果の活用方法 第7章 日本における公共経営と公会計改革の歩み 1 独立行政法人制度 (1)独立行政法人とは (2)独立行政法人制度の法体系 (3)独立行政法人制度の特徴 i)業務の効率性及び質の向上 ii)法人の自律的な業務運営 iii)業務の透明性 iv)業務の自主性 (4)独立行政法人の評価制度 i)業務実績評価 ii)中間目標終了時の見直し等 ① 主務大臣の検討 ② 府省評価委員会の評価 ③ 政策評価・独立行政法人評価委員会の評価 (5)独立行政法人通則法の改正状況 2 独立行政法人の会計 (1)独立行政法人会計の位置づけ i)独立行政法人会計の特徴 ii)複数の会計基準 (2)独立行政法人会計における財務諸表 i)損益計算書 ii)貸借対照表 iii)キャッシュフロー計算書 iv)利益の処分又は損失の処理に関する書類 v)行政サービス実施コスト計算書 ①業務費用 ②法人の責任ではないが国民負担となる費用 ③機会費用 ④固定資産の減損額、資産除去債務にかかわる減価償却及び利息費用相当額 vi)附属明細書、決算報告書 (3)独立行政法人特有の会計処理 i)運営費交付金の会計処理 ii)特定資産の減価償却 iii)減損会計の導入 第8章 公会計と予算制度改革 1 わが国における公会計と予算制度 (1)公会計と予算制度改革 (2)NPMと機能しない業績評価システム (3)予算編成と業績評価の統合化へのアプローチ (4)予算の機能と事業の作りこみ 2 予算企画の事例 (1)大阪府八尾市における取組み (2)八尾市における予算編成プロセス (3)調整活動と会計情報 3 予算編成における調整の意義と会計情報 4 予算制度の効果的な運用に向けて 第3部 公共経営と公会計改革の実践例 第9章 日本における公共経営と公会計改革の実践例(静岡県─「変える」ための改革─) 1 行政改革の背景 2 リエンジニアリングをテーマとする行政改革 (1)施策展開表(平成9(1997)年度?なお、23(2011)年度までは「業務棚卸表」) (2)ひとり1改革運動(平成10(1998)年度?) (3)県民参加型の事業仕分け(平成21(2009)年度以降・県民参加型に大きくシフトしたのは平成23(2011)年度から) 3 行政改革の成果 ?どれだけ変わったか? 第10章 日本における公共経営と公会計改革の実践例(北上市) 1 背景 2 行財政改革の経緯 3 北上市における構造的改革への挑戦 (1)役割検証 (2)サービスへの公費投入水準 4 北上市における経営改革 (1)受益と負担の概念 (2)具体的見直しのプロセス (3)先送りできない負担への対応 (4)改革内容 5 行財政改革と公会計改革 (1)公会計改革の必要性 (2)今後の課題 第11章 日本における公共経営と公会計改革の実践例(宇城市) 1 背景 2 財務内容 3 具体的施策 ①「施設白書」 ②「施策別財務書類」 ③「固定資産管理台帳」 ④ 包括年次財務報告書(アニュアルリポート) 4 貸借対照表でみてみる 第12章 海外における公共経営と公会計改革の実践例(米国・ポートランド市) 1 米国におけるMfRへの動き 2 MfRの意義 3 ポートランド市におけるMfRモデル (1)ポートランド市におけるMfRへの取組 (2)MfRモデルの基本要素 (3)ポートランド市におけるMfRモデル column ポートランドの市民参加を支えるネットワーク 第13章 海外における公共経営と公会計改革の実践例(カナダ・オンタリオ州) 1 オンタリオ州地方政府における業績測定プログラム 2 MPMPにおける目的と業績評価指標の明確化 3 MPMPにおける業績評価指標のカスタマイズ 第14章 海外における公共経営と公会計改革の実践例(韓国) 1 韓国における公会計改革 2 韓国における公会計制度改革の推進 (1)公会計制度改革の背景 (2)公会計制度改革の指針 (3)公会計制度改革の推進 3 地方自治体における公会計改革の推進:富川市の事例 (1)地方自治体における公会計改革 (2)富川市における複式簿記会計の推進 (3)原価計算準則の導入推進 4 韓国における公会計改革からの示唆 執筆者紹介 執筆者など 早稲田大学大学院政治学研究科教授、早稲田大学パブリックサービス研究所所長。 著書に『政府管理会計』敬文堂(2002年)、共著『公会計改革』日本経済新聞社(2006年)、編著『地方自治体は重い負担に耐えられるか』早稲田大学出版部(2011年)など。
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ネットワーク産業の規制と法理
¥4,644
日本大学法学部准教授 友岡史仁 著 A5判 並製 390頁 ¥4,300+税 ISBN978-4-86251-143-0 C3032 電力・ガス、電気通信、鉄道、上下水道といった「ネットワーク産業」と称される諸分野では、「規制改革」や民営化等を契機にして、積極的な競争促進を狙いとした事業者に対する規制の存在が世界的なスタンダードとなっている。しかし、実際には、諸制度の複雑化とともに規制の在り方そのものが問われているのが現状である。 こうした問題を扱った研究書は、これまでにも経済学者が中心となって公刊されてきた経緯がある。しかし、本書は、法学に携わる立場から、豊富な先例を有しかつ我が国における制度設計上も参照を不可欠とするイギリス・EU等の諸事例に照らしながら、ネットワーク産業における規制の在り方を制度に忠実に検証し、そこに見られる諸課題の解明を試みようとするものである。 第1部では、これまでにも学説上混乱が見られる個別産業の根拠法(事業法)と競争法・独禁法の適用関係について、問題整理とあわせた法解釈の観点から論理的に解明し、第2部では、東日本大震災以降、原子力政策と並び、我が国が直面している政策課題である「発送電分離」について多様な法的視点を提示し、第3部では、EUにおける電力・ガス市場の自由化と並び、送配電網・ガスネットワークに対する「エネルギー供給保障」という観点から競争政策との調和的な制度を考察する。これらの内容は、研究・実務両分野において類書に見られない視点からの貴重な寄与となるだろう。 目次 はしがき 凡例 序章 ネットワーク産業の規制法理のとらえ方 Ⅰ ネットワーク産業の法関係 (1)「ネットワーク」のとらえ方 (2)「ネットワーク産業」と“法関係”の視点?“規制”と“競争” Ⅱ 問題設定─本書の問題意識 (1)共通の問題意識 (2)規制組織・立法論的課題 (3)法解釈上の課題?競争法・独禁法を中心に (4)産業構造の変革との関係?エネルギー分野から (5)自由化範囲の現代的課題 第1部 分野横断的な規制法理 第1章 公益事業と競争法の相関関係 はじめに Ⅰ 問題提起 Ⅱ 本章でのアプローチの方法─イギリス型モデル 第1節 相関関係を見る視点 Ⅰ 分類とその意義 (1)概念内包型分類 (2)規制目的型分類 (3)規制客体型分類 Ⅱ 規制客体型分類と競争法・独禁法との関係(概要) (1)特殊な事業規制 (2)規制客体型分類から見た事業規制の種類 (3)相関関係の着眼点 第2節 イギリス型モデルの検証 Ⅰ 検証の視点 Ⅱ 事業構造と事業規制 (1)規制客体型分類の諸類型 (2)「垂直統合維持型」 (3)「垂直統合分離型」 (4)「上下分離型」 Ⅲ イギリス競争法の規制構造と「競合的権限」 (1)1998年競争法における規制構造(概要) (2)「競合的権限」における制度問題 Ⅳ 競争法の適用事例 ─価格設定行為と供給拒絶を中心に (1)問題の前提 (2)超過価格設定 (3)略奪的価格設定 (4)マージン・スクイーズ (5)差別的価格設定 (6)供給拒絶 Ⅴ 事例検証 (1)問題整理 (2)「競合的権限」を用いた競争法の具体的適用方法 (3)価格設定行為をめぐる「濫用」行為の判断方法 (4)EFの法理の用い方 (5)レヴァレジング(独占の梃子)の用い方 第3節 分野横断的な競争法・独禁法の適用課題 Ⅰ 日本型モデルのイメージ ─イギリス型モデルとの対比 (1)事業規制の在り方 (2)競争促進的事業分野の相違 (3)ガイドラインから見る競争法・独禁法の在り方 (4)問題場面の限定 Ⅱ 独禁法と事業規制・事業法の関係 (1)解釈の方向性 (2)多様な相互補完的関係の理解 (3)日本型モデルにおける相互補完的関係の検討 Ⅲ 複数にわたる違法行為類型の該当性 (1)問題の所在 (2)差別対価と不当廉売の関係 (3)マージン・スクイーズ Ⅳ 残された課題 (1)EFの法理 (2)レヴァレジング(独占の梃子)の問題 さいごに Ⅰ 検証の意義と残された諸相 (1)検証の意義 (2)残された諸相 Ⅱ 多面的分析の必要性 第2章 ネットワーク産業における 「競争対抗料金」の事例検討 はじめに 第1節 独禁法違反型訴訟における問題場面 Ⅰ 訴訟類型 (1)排除措置命令等取消請求型 (2)損害賠償・差止請求型 Ⅱ 「競争対抗料金」の概念との関係 (1)概念 (2)具体的な独禁法違反行為類型 ?電力・ガス取引、電気通信各ガイドラインから 第2節 「競争対抗料金」に係る代表的訴訟事例 Ⅰ 位置付け Ⅱ 排除措置命令等取消請求型東FTTH事件 (1)事実の概要と判旨 (2)検討 Ⅲ 損害賠償・差止請求型 ─ヤマト運輸対日本郵政公社事件 (1)事実の概要と判旨 (2)検討 さいごに 第3章 アクセス・チャージと事業法上の課題 はじめに 第1節 総論的検討 Ⅰ 費用算定方式の法制度上の根拠 (1)約款規制のパターン (2)費用算定方式 Ⅱ 検討 (1)法解釈上の相違 (2)事業法上の規制構造と紛争態様の相違 第2節 各論的検討 Ⅰ フォワード・ルッキング・コスト方式 (1)理論的位置付け (2)現行制度上の評価 Ⅱ 長期増分費用方式 (1)理論的位置付けと評価 (2)接続料認可取消訴訟(東京地判平成17・4・22)の検討 ?ユニバーサルサービスとの関係を中心に さいごに 第2部 エネルギー分野から見た規制法理 ─イギリスの事例を参考に 第1章 イギリスの電力・ガス事業分野からの示唆 はじめに─問題意識と検討枠組み 第1節 純粋構造規制との関係 Ⅰ ガス事業分野における「所有分離」との関係 Ⅱ 「所有分離」に対する評価 第2節 「市場支配力」の行使に関わる問題 Ⅰ 合併事例─二大発電事業者とCentrica Ⅱ 行為規制に関する事例 ─配電事業分野における濫用行為(United Utilities事件) Ⅲ 検討 (1)各事例の評価 (2)「独占の梃子(monopoly leverage)」との関係 (3)事業法との関係 さいごに 第2章 「発送電分離」論の法的諸課題 はじめに 第1節 電力事業の基本構造に係る課題 Ⅰ 現状認識 Ⅱ 議論の特徴 第2節 制度変遷と制度構造の特質 Ⅰ 歴史的経緯と制度変遷 Ⅱ 競争政策上の評価 (1)理論的評価 (2)他の事業分野から見た電力事業の特徴点 第3節 「発送電分離」論の法的課題 Ⅰ 課題一般 (1)議論の多義性と本来的意味 (2)電源多様化論 Ⅱ イギリス型モデルの特徴点 (1)イギリス型モデルにおける「発送電分離」 (2)電源多様化との関係性 (3)事業構造の変容??再垂直統合化 Ⅲ 「発送電分離」の手段に係る法的問題の検討 (1)概要 (2)同意型 (3)独禁法型 (4)収用型 さいごに 補論 日本型「発送電分離」論の概要と課題 ─電力システム改革委員会報告書を踏まえて Ⅰ 問題提起 (1)位置付け (2)本補論に取り上げる諸課題 Ⅱ 実現化に対する諸課題─法的側面から (1)問題の所在 (2)供給義務との関係 (3)総括原価方式廃止の意味 Ⅲ 競争政策実現方策に対する諸課題 ─送配電部門の在り方 (1)とらえ方 (2)広域性・中立性確保の方策 第3部 ネットワーク産業と通商規制 ─エネルギー分野を中心に 第1章 EUにおけるエネルギー市場の統合と EC条約 はじめに 第1節 域内エネルギー市場の統合化と自由化の接点 Ⅰ 域内市場統合化の流れ (1)『域内市場統合白書』における市場統合論 (2)単一欧州議定書による影響 Ⅱ 『域内エネルギー市場報告書』における提言 (1)「物品の自由な移動」と自由化との接点 (2)「通過の自由」との関係 (3)自由化の第1段階??価格透明指令と通過指令の成立 (4)マーストリヒト条約との関係 第2節 電力・ガス事業における 輸出入数量制限禁止規定の適用問題 Ⅰ 輸出入数量制限禁止規定の適用 (1)「物品」の該当性 (2)輸出入の排他的権限とEC条約 Ⅱ 例外的許容 (1)例外的許容の範囲 (2)電力・ガス事業との関係 第3節 電力・ガス事業における 「国家独占の調整」問題 Ⅰ 欧州委員会対オランダ他3事件(1997年) (1)欧州委員会対オランダ事件 (2)欧州委員会対イタリア事件 (3)欧州委員会対フランス事件 (4)欧州委員会対スペイン事件 Ⅱ 検証 ─電力・ガス事業規制とEC条約31(旧37)条 (EU機能条約37条)との関係 (1)位置付け (2)EC条約31(旧37)条(EU機能条約37条)の規制目的 (3)「商業的性格の国家独占の調整」について (4)国内法における排他的輸出入権限の付与と「差別」 第4節 リスボン条約とエネルギー政策 Ⅰ 前提 Ⅱ 規定の概要と評価 (1)規定の概要 (2)評価 (3)残された課題 第5節 「越境取引」と競争政策の関係 Ⅰ 「越境取引」に係るEU法制 (1)電力・ガス指令の効用 (2)EUレベルの「越境取引」関連法制 (3)課題抽出─優先的アクセスに係る評価と 新規ネットワーク建設への投資インセンティブの確保 Ⅱ 優先的アクセス・長期契約に係る評価 W事件を中心に (1)事実の概要・法的見解・判旨 (2)評価と課題 Ⅲ 新規ネットワーク建設への 投資インセンティブの確保 (1)特徴 (2)新規建設に係る適用除外基準 (3)評価 さいごに 第2章 エネルギー分野におけるWTO協定と 地域貿易協定の役割 はじめに 第1節 WTO協定における地域経済統合の正当性 Ⅰ 正当化の根拠 Ⅱ 具体的効果 第2節 物品貿易の自由化との関係 Ⅰ エネルギー分野との接点 Ⅱ 地域貿易協定の役割 (1)問題の所在 (2)NAFTAの場合 (3)EUの場合 第3節 サービス貿易の自由化との関係 Ⅰ エネルギー分野とGATSとの接点 (1)GATSの枠組み (2)エネルギー分野に関する「サービス」の定義 (3)市場へのアクセスと内国民待遇 Ⅱ エネルギー・サービス貿易と地域貿易協定 Ⅲ エネルギー・サービス貿易の展望 さいごに 終 章 Ⅰ 分野横断的な規制法理の課題 (1)法システムの相互補完性原理 (2)料金規制における競争問題と残された課題 Ⅱ エネルギー分野の規制法理における問題 (1)問題の特質 (2)「発送電分離」論の展望 Ⅲ 通商規制の枠組みと課題 (1)EUにおける課題 (2)WTO・地域貿易協定における課題 Ⅳ 結びに代えて 参照文献一覧 索引 執筆者など 友岡 史仁(ともおか ふみと) 現 在 日本大学法学部准教授 専 攻 行政法、経済法 略歴 1973年 和歌山県生まれ 1997年 慶應義塾大学法学部法律学科卒業 1999年 慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了 2003年 慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学 日本大学法学部専任講師 2006年 日本大学法学部助教授 主著 『公益事業と競争法―英国の電力・ガス事業分野を中心に』(単著、晃洋書房、2009年) 『政策提言―公文書管理の法整備に向けて』(総合研究開発機構=高橋滋共編、商事法務、2007年) 『条解行政情報関連三法―公文書管理法・行政機関情報公開法・行政機関個人情報保護法』(高橋滋=斎藤誠=藤井昭夫編、弘文堂、2011年) 『行政サービス提供主体の多様化と行政法―イギリスモデルの構造と展開』(榊原秀訓編、日本評論社、2012年)
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司法アクセスの理念と現状
¥3,240
法律扶助の法理・弁護士倫理・司法制度改革 司法アクセス学会編集委員会 編 A5判 並製 195頁 ISBN978-4-86251-144-7 C3032 正義へのアクセスということは、21世紀日本社会の命運を決する要の一つとなっており、この課題に各方面の力が結集されて制度改革が進むことは、社会共通の希いである。そこで、われわれは、この問題を多角的に捉え、各方面におけるその進展をまとめるプログレス・レポート(研究報告)を公表することで、社会的論議を深めようと願うものである。(「刊行にあたって」より) 目次 刊行にあたって 初出文献リスト 第1部 論説─「司法アクセス」の理念 第1章 正義へのアクセス,その新たな波/桐蔭横浜大学学長 小島 武司 はじめに [1]アクセス問題の再吟味 [2]対等の選択肢としての訴訟とADR [3]正義へのアクセスの新たな波 [4]普遍的アクセスの基盤条件としてのリーガル・プロフェッション 第2章 司法へのアクセス ─ウルフ・レポートが日本法に示唆するもの/筑波大学名誉教授 田島 裕 [1]ウルフ・レポートの意義 [2]ウルフ・レポートの基本原則 [3]司法へのアクセスと法律扶助 [4]ウルフ・レポートの法的紛争処理モデル [5]代替的紛争解決と法律扶助 [6]公益訴訟と法律扶助 [7]本人訴訟と法律扶助 おわりに 第3章 法律扶助の存在理由への一視角/東京大学大学院法学政治学研究科教授 太田 勝造 はじめに:訴訟費用の調達とファイナンシング [1]ディマンド・サイド [2]サプライ・サイド [3]司法サーヴィス市場における均衡 [4]法律扶助の目的について おわりに 第4章 法律問題と司法へのアクセス/明治大学法学部教授 村山眞維 [1]紛争行動,法使用行動,訴訟行動 [2]18.9%が問題経験 [3]イギリス調査との比較 [4]7割以上が相手方と接触 [5]紛争のピラミッド [6]問題類型,利用経験により異なる司法へのアクセス 第2部 個別研究─司法アクセスの現状と課題 第5章 草創期における法テラスの挑戦/前日本司法支援センター理事長・弁護士 寺井 一弘 [1]紛争解決制度の利用促進とサービス利用の容易化 ─総合法律支援の目的 [2]民事法律扶助実績は2割増加 [3]コールセンターと地方事務所による情報提供 [4]犯罪被害者支援・国選弁護関連業務 [5]300人のスタッフ弁護士目標 [6]継ぎ目のないサービス追求 [7]多重債務問題の背景 [8]人権を守る機関として 第6章 立替金償還制度をめぐって─民事法律扶助の受給資格と利用者の負担/日本司法支援センター監査室長 大石 哲夫 [1]受給資格と,利用者の負担をめぐる二つのモデル ─アメリカとイギリス [2]日本の現状,資力と負担 [3]費用立替・全額償還原則の二つの問題点 おわりに 第7章 プロ・ボノ活動と弁護士倫理Ⅰ 弁護士の責務とプロ・ボノ義務─論争の構図/弁護士 早野 貴文 [1]倫理と慈善 [2]弁護士倫理の中のプロ・ボノ活動 [3]論争の景観 [4]義務─プロフェッション性と市民性 [5]論争の構図 第8章 法律扶助事業とプリペイド・リーガル・サーヴィス 弁護士 堤 淳一 [1]取りのこされている中間層 [2]プリペイド・リーガル・サーヴィス [3]狭義の訴訟費用保険とプリペイド・リーガル・サーヴィスの違い [4]法律扶助とプリペイド・リーガル・サーヴィス [5]一つのアイデア 第9章 「法へのアクセス」と民間の自律的関与/弁護士 大澤 恒夫 [1]「司法アクセス」と「法へのアクセス」 [2]お上の法からわれわれの法へ [3]「民」の声を立法に反映させる試み [4]市場におけるルール形成を目指す準則 ─電子商取引準則 [5]企業活動の自律的指針 ─コンプライアンス・プログラム [6]ADRにおけるルール・メイキング [7]おわりに ─Blogでの著作権論議を通じて 第3部 特別寄稿 第10章 [講演] 外からみた日本の法曹人口・法曹養成─司法へのアクセスは本当に向上するか/東京大学教授 ダニエル・H・フット [1]法曹人口 [2]法曹養成制度 [資料] 研究資料 司法アクセス学会会則 司法アクセス学会役員一覧 編集後記 執筆要領 執筆者など 司法アクセス学会編集委員会